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豪州戦で存在感見せた上田綺世、ベトナム戦では「他のFWにないものを出したい」

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オンラインで取材に応じたFW上田綺世

 敵地でのオーストラリア戦に2-0の勝利を収めて帰国した日本代表FW上田綺世(鹿島)がオンラインで取材に応じ、W杯出場決定の喜びについて「自分で(ゴールを)決めたかったというのはあるけど、その瞬間にいられたことは幸せ」と心境を語った。

 オーストラリア戦では0-0で進行していた後半18分からFW浅野拓磨に代わってピッチに入り、4-3-3のトップの位置でプレーした。

 森保一監督からは「前からの守備、献身性の部分で流れを変えてほしいと言われた」というように、予選突破という観点では引き分けでも優位になる状況を踏まえながらも、FWとしての意識をしっかりと投影。「途中から出る以上は流れを変えるための気迫や迫力を出したいと思ったし、何より点を取ってチームを助けたいという思いはあった」と言いつつ、「いろいろな感情、意識が繊細になっていると感じた」と振り返った。

 後半24分には巧みなボールコントロールから相手守備陣の意表を突く素早い右足シュートを打った。しかし、シュートは惜しくも枠の外へ。「ああいうのは決めなければいけない。シュート本数や動き出しの回数をもっと増やさないといけない」と課題を挙げた。

 オーストラリア戦を振り返りながら、途中出場の際に攻守に注ぐエネルギーのバランスの取り方が難しいことにも言及した。

「そのバランスは意外と難しい。特に途中から入ると、自分の体力調整が難しい。それでも前から行かないといけない。鹿島で先発で出るより、代表で途中から出てアグレッシブに前から行く方が強度が高く、動き出しがしづらくなるのはあった。緊張やバランスもそう、メンタル的にも“やるぞ”という力みから無意識に無酸素になって息が普段以上に上がりそうになる」

 ただ、オーストラリア戦では力みがあまりなかったとのことで、「よりリラックスするのが大事かなと」と言った。先発の可能性もある29日のベトナム戦に向けては「僕以外にもFWはいるけど、動き出しなど、他の選手にはないものを出したい。与えられた時間の中で持ち味を存分に出して結果につなげたい」と意気込んだ上田。鹿島で積み上げてきた実力を爆発させるときが来た。

(取材・文 矢内由美子)

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