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[MOM3785]静岡学園MF保竹駿斗(新3年)_新たな技巧派ボランチが強豪対決で躍動。スーパーゴールも

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前半2分、静岡学園高MF保竹駿斗が左足ミドルを突き刺し、先制点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.26 船橋招待U-18大会 市立船橋高 1-2 静岡学園高]
 
 技巧派軍団の新たな才能が、強豪対決で輝いた。静岡学園高のダブルボランチの一角として先発したMF保竹駿斗(新3年=静岡学園中出身)が、スーパーゴールに加え、雨中で技術力と視野の広さを披露。川口修監督も称賛する働きで勝利に貢献した。

 試合開始直後の2分、まずはゴールで会場の関係者を唸らせた。左のMF寺裏剣(新3年)からパスを受けた保竹は、「一回ゴールを見て右で打とうと思ったんですけれども」相手DFの位置が近かったことからキックフェイントを選択。そして、思い切り良く左足を振り、対角のミドル弾をゴール右隅へ突き刺した。

 川口監督も「スーパーゴール」と認め、本人も「嬉しいですね」と振り返った一撃。その活躍はゴールだけに留まらなかった。「バタバタしている時でもチームを落ち着かせたり、どんどん前に行かせたり、色々起点になるという目標でやっている」という保竹は、中盤で冷静にボールを収め、相手に挟まれかけている状況でも鮮やかに外してパスを繋いだ。

 狙われていても怯むことなくボールを受け、失わずに繋ぎ、前進させたボランチについて、川口監督は「一番落ち着いている。よく見えている」と評価。1年時にRookie League関東とミズノチャンピオンシップU-16優勝に貢献した保竹は昨年、Bチームの一員として静岡県1部リーグを戦い、その中で試合勘を高め、成長を続けてきた。この日は攻撃面だけでなく、チームのバランスを取りながら、相手の攻撃を遅らせる部分や、課題の守備強度でも奮闘。ただし、満足することなく、「もっと頑張りたい」と意気込んだ。

 昨年、インターハイは登録外で、選手権は登録メンバー入りしたものの、ベンチ入りすることができなかった。静岡学園中時代からのチームメートで、現在もボランチコンビを組むMF白井柚希(新3年)が全国舞台を経験し、U-17日本高校選抜に選出される中、悔しさを抱いていたという。

 だが、この日、市立船橋高相手の好プレーで改めて「やれる」ことを証明して見せた。タイプはまた異なるものの、MF玄理吾(現徳島)に続くテクニカルなボランチは、「玄さんにはまだ全然届かないですけれども。越せるように頑張っていきたいです」。

 静岡学園にとってボランチのポジションは生命線。チームは4月3日にプレミアリーグWEST開幕戦で大津高と戦う。この日自信を得た保竹は、守備を特長とする白井とのコンビによってプレミアリーグ勢との中盤争いで上回り、ゴールと白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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