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[MOM3792]青森山田DF三橋春希(3年)_要所でシュートブロック。期待のDFリーダーが責任感持ってゴール死守

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青森山田高CB三橋春希がこぼれ球をスライディングでクリア

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.3 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 市立船橋高 0-2 青森山田高 グラスポ]

“3冠王者”青森山田高が、新チームの公式戦初戦を2-0勝利。黒田剛監督は「危ない場面もあったので。去年みたいな守備はまだできないので、これからどう近づいていくか」と厳しいが、チームが最も大事にする「失点しないこと」を表現しての勝利だった。

 各選手が「今できること」にこだわり、勝ち取った無失点勝利。特に光ったのがCB三橋春希(3年=青森山田中)のプレーだ。前半39分、市立船橋高FW青垣翔(3年)に味方2人が振り切られたが、渾身のタックルでシュートブロック。こぼれ球に素早く反応してクリアした。

 後半6分にもDFラインが崩されかけたが、MF太田隼剛(2年)の左足シュートを再びブロックした。本人は「シュートブロックしたところは良かったんですけれども、その前にシュート打たれないポジションニングにもっと味方を誘導させないといけない」と反省。だが、この他のシーンでもシュートブロックを見せたほか、素早いカバーリングでシュートコースを消すなどゴールを守ることへの責任感の強さを表現していた。

 特に、パワーと巧さを兼ね備えた相手FW青垣とのマッチアップはこの試合のハイライトの一つ。空中戦、地上戦でも激しくやり合うシーンがあったが、「楽しかったです。あれくらいバチバチ来てくれた方が、自分もバチバチやりたいタイプなので楽しいです」と振り返る。目の前の相手に絶対に負けないこと、身体を張ることは「山田のCBのあるべき姿」。責任感を持ってそれを表現していた。

「とにかく常に声を出して、身体を張って、まず自分たちCBが守ること。守備に重きを置いてリーダーシップ持ってやるのがDFリーダーだと思うので、まず守備でゼロにして、負けないこと、シュートゼロで行くことをもっとこだわっていく。去年がシュートゼロにこだわって、選手権決勝もシュートゼロという偉業を達成していたので、それに少しでも近づくために自分が責任感を持って少しでもやらないといけないと思っています」

 青森山田中出身の三橋は中高の先輩で、“3冠”チームのDFリーダーを務めたCB三輪椋平(現順天堂大)、CB丸山大和(現東海大)の背中を見て育ってきた。ヘディング、声を強みにする三橋は「ヘディングだったら大和よりも強く、カバーリングや統率力的なものは椋平よりもしっかり。良いものを盗んでやっていきたい」と意気込む。

 黒田監督は三橋について課題を指摘した一方、「きょうもシュートブロックのところ、危ないところを彼が防いでいたし、あの辺はやっぱり良いなと思っている。彼が今、DFリーダーとして凄くコントロールしてくれているのでそれは頼もしいところもあるし、あとは小林(康人)を上手くコントロールしてくれたり、左サイドの迫田(大空)をコントロールしてくれるまでなってくれれば良い」と期待した。

 恩師の期待に対し、「期待に応えられるように、もっともっとレベルアップしていきたいです。(怪我の主将)多久島が帰ってきてもDFリーダーの気持ちでやっていきたい」と語る“熱いDFリーダー”。よりシュートコースを隠すこと、ゴール前に相手を走りこませないことなど細部を徹底し、無失点、被シュートゼロを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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