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「ゴール前に入っていくのは練習から求められている」東京VルーキーDF加藤蓮が“J1昇格圏浮上”導くプロ初ゴール!

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東京ヴェルディDF加藤蓮

[4.3 J2第8節 東京V 1-0 大分 味スタ]

 大学時代の公式戦ゴールは「結構前なのでもう記憶にない」。明治大出身ルーキーの東京ヴェルディDF加藤蓮が左サイドバックからの華麗なインナーラップで、プロ初ゴールを記録した。この一撃が決勝点となり、チームはJ1自動昇格圏の2位に浮上。加藤は「自分もすごく嬉しかったけど、チームに貢献したい思いがあった。周りが喜んでくれたし、その1点を全員が守って勝てた勝利」と喜びを語った。

 0-0で迎えた前半43分。右に開いたFW佐藤凌我からのサイドチェンジが左のMF梶川諒太に入ると、加藤は迷わず内側を攻め上がった。「展開された時にスペースが空いているのはわかっていたし、試合前からそういう位置でボールを受けたらシュートを打とうと決めていた」。相手DFが寄せてくる中、「スライディングされるのがわかっていたので、早く打たないといけない」と右足を一閃。鋭いシュートがゴール右隅に突き刺さった。

 加藤によると、相手のプレッシングに対して急いで足を振り抜いたことが奏功した感覚があったという。「相手も来ていたので滑りながらのシュートになって、それが良かったのかいいところに決まってくれた」。とはいえ、ストライカーではない選手がシュートの選択をし、枠に飛ばすことは至難のワザ。その背景には東京Vのチームスタイルに合わせた心構えがあった。

「前に顔を出す機会がすごく多いし、自分がサイドバックから内側に入ったり、ゴール前に入っていくシーンも練習からも求められている。そういうところは自分が積極的にシュートを打つことを意識している」。

 前節の琉球戦ではFW杉本竜士からのパスをペナルティエリア角で受ける場面もあったが、クロスを選択したことが心に残っていたという加藤。「一本振っておくことで相手がもっと前に来たり、違う選手が空いたりという状況を作り出せる。相手の来方も変わるし、その選択が良かったのかなと思う」。そんな明確なプレービジョンがもたらしたゴールだった。

 開幕当初は出遅れたが、第5節町田戦(○2-1)から4試合連続で先発出場。無敗が続くチームの快進撃を牽引する立役者の一人となっている。それでも加藤は気を引き締める。「自分たちのサッカーはもっと出していかないといけないし、レベルの高い相手でもヴェルディのサッカーをしていくことがJ1に上がるためにも必要。攻撃の部分で自分はもっとポジショニングや味方を活かすプレーを増やしていかないといけないし、チームとしても質やポジショニングなど細かいところを意識していく必要がある」。悲願のJ1復帰へ。明大印のサイドバックが東京Vをまだまだ押し上げていく。

(取材・文 竹内達也)
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