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前半11分から開始? 岡山MF木村の劇的弾は? J史上初再試合の取り扱いは今後議論へ

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MF木村太哉

 Jリーグは5日、今月3日に開催されたJ2リーグ第8節モンテディオ山形ファジアーノ岡山において、「勝敗の決定に影響を及ぼす、担当審判員による明らかな競技規則の適用ミス」があったとして、再試合を行うことが決まったと発表した。Jリーグによると、「競技規則の適用ミス」による再試合は史上初となる。

 トラブルが起きたのは前半9分。山形のDF半田陸がバックパスを送ると、ゴールマウスに向かっていったボールをGK後藤雅明が横っ飛びで阻止。バックパスは手で扱うことが許されていないため、清水修平主審は岡山に間接FKを与えた。加えて清水主審は後藤にレッドカードを提示。退場処分も下していた。

 しかし、競技規則には「ゴールキーパーが自分のペナルティエリア内で認められていないにもかかわらず手や腕でボールを扱った場合、間接フリーキックが与えられるが、懲戒の罰則は与えられない」と明記されており、後藤へのレッドカードは誤った競技規則の適用によって出されたものだった。

 試合は山形が0-1で敗れ、試合結果にも大きな影響が出ていた。Jリーグは日本サッカー協会を通じ、国際サッカー評議会(IFAB)にも確認した上で、対応について議論。5日に臨時実行委員会と臨時理事会で協議した結果、再試合を決めた。

 メディアブリーフィングに出席したJリーグ黒田卓志フットボール本部長によると、再試合の概要は今後議論していく予定。主な論点は以下となる。

・再試合の開催日
・前半11分から開始するか、最初から開始するか。
・メンバーを当初の開催時と同様とするか、制限を設けないか。
・公式記録の扱い。(岡山MF木村太哉のゴールなど)
・両チームの遠征費など費用補填の範囲

 再試合の開催日についてはコロナ禍で定められている「45日以内」ルールの対象外となり、両クラブにとって支障のない範囲で決められる見込み。また現在は再試合に関する規定がなく、今後同種の事象が発生した際のルールを規約に定めるという。

 野々村芳和チェアマンもメディアブリーフィングに出席。「非常にレアなケース」とした上で「どのように試合結果を決めるべきかということで、実行委員会・理事会で話をしてきた。いろんな意見は当然あったが、最終的には公平性の観点、僕らからするとJリーグの信頼をどう守るかというところで、現場の気持ちやサポーターの気持ちを考えると辛いものがあるが、再試合を設定することに決まった」と説明した。

(取材・文 竹内達也)
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