beacon

大怒声響いたゴール裏…“J3降格危機”最下位大宮・霜田監督「全部僕が悪いとサポーターに言った」

このエントリーをはてなブックマークに追加

大宮アルディージャ霜田正浩監督

[4.9 J2第9節 大宮1-3甲府 NACK]

 J2リーグ唯一の9試合未勝利という結果に対し、ホームゴール裏のサポーターからは大きな怒声が響いた。試合後、サポーターの前に立った霜田正浩監督は「最高の雰囲気を作ってくれたサポーターに申し訳ない気持ちしかない」と唇を噛んだ。

 1-3の敗戦が決まり、一触即発ムードとなったゴール裏。選手がバックスタンドに歩みを進めると、霜田監督が残ってサポーターと向き合った。「結果の責任は監督なので、全部僕が悪いとサポーターに言った。結果責任として勝ちなしの状況で、ああやって怒るのは当然だし、当たり前。言い訳するつもりはない」。選手に怒りを向けないための振る舞いだったという。

「結果に対する責任は僕が取らないといけないので、自分が悪いと言った。サポーターは敵ではない。あくまでも期待して、応援してくれて、だからこそ出てくるゲキ。彼らのストレスを無くすのが選手の仕事だが、ああやって言われるのは選手の仕事ではない。自分が悪いので選手は責めないでほしいと伝えた」(霜田監督)

 この日は一方的に優勢を保った前半19分にセットプレーから先制したものの、そこからはプレッシングのラインが下がって劣勢となり、同36分に押し込まれるままに失点。後半開始早々にDFのミスで失点すると、同18分にも自陣でのパスミスから追加点を奪われ、1-3の敗戦となった。

 霜田監督は「“プレーの責任”は選手にはちゃんと責任を感じてほしい。一つのミスでゲームの流れが変わる、一つのミスで結果が変わる。不注意とか不用意とかミスで失点すると流れが変わる」としつつも、「“結果の責任”は僕が取る」と強調。「どうしたらミスがなくなるか、何を変えたらミスがなくなるはかわからない。選手も戦っているし、ギリギリのメンタルで戦っている。ミスをするなというより、ミスをみんなでカバーして、失点に結びつかないようにしたい」と現実を見つめた。

 この敗戦により、3分6敗で未勝利が継続。クラブ史上初のJ3降格もよぎる最下位に沈んでいる。試合後に選手たちにかけた言葉を報道陣に問われて「このチームで勝ちたいので、このまま殴られ続けて、悔しいんですよね。だから殴られても殴られても殴り返さないといけないし、倒されても立ち上がり続けないといけない。何かを変えて何かを劇的に変わるなら全然構わないが、自分たちでいろんなものを変えていかないといけない」と答えた霜田監督。サポーターの信頼を取り戻すためには、結果で応えるしかない。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2022シーズンJリーグ特集ページ
●DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP