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冬開催で異例の“ぶっつけ本番”に…森保J「事前キャンプ」なしでカタールW杯へ

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ドイツ戦、スペイン戦が行われるドーハのハリファ・インターナショナル・スタジアム

 日本代表森保一監督は11日、報道陣のオンライン取材に応じ、カタールW杯前の事前キャンプを行わない方針を明かした。異例の冬開催により十分な準備期間が取れないため、欧州組がシーズンオフに入り次第、そのままドーハでのベースキャンプに入る見込みだという。

 通常夏開催のW杯では大会前に約1か月間の準備期間があり、欧州組がシーズン中断期間に入り次第、日本国内での合宿をスタート。約2週間にわたってトレーニングや壮行試合を行った後、開催地と時差や気候の近い事前キャンプ地で親善試合など最終調整を実施し、開催地のベースキャンプに入るという流れだった。たとえばロシアW杯前は日本で2試合を行った後、事前キャンプをオーストリア・ゼーフェルトで実施。親善試合2試合を行い、ベースキャンプ地のロシア・カザンに移っていた。

 ところが冬開催のカタールW杯は欧州リーグのシーズン中にあたり、11月21日の大会開幕直前の同13日までイングランド、ドイツ、イタリアなど多くの国でレギュラーシーズンが組まれている。そのため、日本の初戦ドイツ戦が組まれている23日まで準備期間はわずか10日間程度。事前キャンプを十分に行うことは不可能となっている。

 そのため森保監督は11日の取材対応で、合流スケジュールは「普通の代表ウィークと同じ形かなと思っている」と説明。「本大会を戦うドーハでベースキャンプをしっかりすることで、プライベートな時間、ホテルで過ごす時間、練習場の環境をよくするという部分を考えたほうがいい。事前キャンプは行えないというか、ベースキャンプでコンディションをどう整えるかを考えていけたらと思っている」と述べ、事前キャンプを行わない方針を明らかにした。

 ベースキャンプ地はグループリーグ初戦のドイツ戦、第3戦のスペイン戦が行われるハリファ・インターナショナル・スタジアムがあるドーハで調整中とのこと。ドーハであれば大陸間プレーオフ勝者と対戦する第2戦にも1時間以内で移動可能な距離だ。

 森保監督は「ホテルと練習場の導線的に移動の時間がなく、負荷がかからないようにということと、練習場でピッチ上でもしっかり練習できる環境作りはもちろん、クラブハウスで体のケアができたり、室内でトレーニングできたりというところを考えた」と述べ、すでに練習場のリクエストもしていることも明かした。

 とはいえベースキャンプ地で親善試合を行うのは難しいとみられ、大会直前の森保ジャパンは“ぶっつけ本番”。6月に国内4会場で行われるキリンチャレンジカップとキリンカップ4試合、海外遠征が組まれるとみられる9月の2試合でチームを仕上げていくことになりそうだ。

(取材・文 竹内達也)
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