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直近2試合は先発落ち…大宮MF大橋尚志が復帰戦で白星「我慢強く守れた」

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大宮アルディージャのMF大橋尚志

[4.16 J2第10節 大宮2-1千葉 NACK]

 大宮アルディージャのMF大橋尚志が3試合ぶりの先発起用に応えた。「内容とかはチームとしても個人としても全然満足できる内容ではなかったけど、勝ったことで少し安心できたし、嬉しかった」。開幕当初から任されていたアンカーのポジションで90分間フル出場し、開幕10試合目での今季初白星をもたらした。

 鹿島ユース出身プロ8年目の大橋は今季、5年間を過ごしたツエーゲン金沢から大宮に加入。開幕当初から4-3-3システムの要と言えるアンカーを任され、7試合連続で先発出場していた。ところがチームはその間、3分4敗の勝利なし。大橋は第7節の町田戦(●0-3)ではハーフタイムに途中交代を告げられると、第8節・山口戦(●0-1)、第9節・甲府戦(●1-3)の2試合では先発落ちを経験した。

「いいプレーが全然できていなかったので、出られなくなることも受け入れないといけないと思っていた」(大橋)

 2試合での出場機会は山口戦での3分間とアディショナルタイムのみ。それでもチャンスは再び訪れた。チームは大橋が先発を外れた2試合で2連敗を喫し、甲府戦では致命的なミスによる失点が続発。元Jリーグ副理事長・原博実氏のフットボール本部長就任というクラブ自体の動きがあったタイミングで、先発復帰を果たした。

 大橋の役目はシンプル。「勝ち点を取るため」の舵取りをすることだった。

「この前の試合でも自陣でボールをロストして、失点につながる場面があったし、そういう場面は今までの試合でもあったので、チームとして週の頭から自陣でのボールをロストをなくそうと、シンプルに裏を使ったり、相手を後ろ向きにすることをみんなで合わせてやってきた」。

 前線へのロングボールが増えれば中盤3枚は運動量が要求されるが、大橋はインサイドハーフのMF大山啓輔、MF矢島慎也とともにハードワークを継続。「ボールを持たれている時間はすごく長かったけど、クロスを上げられたりしていても、最後の部分で決定的なところはやられる感じはなかった。一つセットプレーでやられたけど、それ以外はチーム全体で我慢強く守れていたんじゃないかと思う」と戦い方に手応えを語った。

 また終盤の失点癖を最小限にとどめたのもポジティブだった。今季は総失点数の約半数をラスト30分で記録しており、そこから一気に逆転に持ち込まれる展開が続発していたが、この日は後半42分の1失点のみ。「今までの試合でも終盤にやられたこともあったし、ロスタイム6分と出た時は正直嫌なイメージがよぎることもあったけど、なんとかチーム全体で耐えることができた」(大橋)。そうした成功体験は今後の試合でも大きく力になりそうだ。

 もっとも冒頭のコメントにもあるように、1勝したというだけでチームのパフォーマンス全てに満足しているわけではない。「戦うところ、走るところのベースは最低限にできるようにしつつ、あとは自分たちがやりたいサッカー、ボールを保持して、相手陣地で多くボールを握るところをできれば」。残り32試合。25歳の若き柱は先発復帰戦でつかんだ勝利を足掛かりに、さらにレベルアップを続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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