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名門の1年生守護神が完封勝利!清水桜が丘GK高田翔「今度は自分がやってやろうという気持ち」

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静岡の名門、清水桜が丘高の1年生GK高田翔が無失点で公式戦初勝利

[4.16 高円宮杯プリンスリーグ東海第3節 富士市立高 0-1 清水桜が丘高 富士市立高G]

 期待の1年生守護神が清水桜が丘高での公式戦初白星を無失点で飾った。GK高田翔(1年=FC桜が丘出身)は開幕戦こそベンチだったものの、前節(2-2中京高)から先発出場。デビュー戦は強風と緊張もあって得意のキックを発揮できずに後半追いつかれるなど悔しい試合に終わったが、この日は1点リードを先輩たちとともに守り抜いた。

「前半は自分のミスで失点しそうになったりしたんですけれども、後半は(引き締めて)もう一回やろうと思ってセーブして、流れがこっちに来て、最後まで先輩たちに助けられて無失点でできた」と先輩たちに感謝する。

 先制後の後半31分には相手FW内藤星汰(3年)が抜け出して来ることを予想し、鋭いアタックで決定的なシュートをストップした。高田はその後も、味方が一瞬足を止めてしまったシーンでPAから大きく飛び出し、スライディングクリア。「練習からやっていること。阿部さんに教わったことなので、阿部さんに感謝したい」。FC桜が丘時代から指導を受ける阿部宏樹GKコーチにも感謝していた。

 この日、ビッグセーブや飛び出しとともに光ったのは終盤の安定感だ。反撃する富士市立高はクロスやセットプレーの数を増やしていたが、高田はグラウンダーのボールを含めて確実にキャッチ、またはパンチング。押し込まれる展開でファンブルせずにほぼ2次攻撃を許さなかったことが1-0の勝利に繋がった。

 181cmの高さを生かしたハイボールの強さも武器。それでも、飛び出し、自慢のキック、そしてハイボールも満足はしていない。特にキックは前節終了後、阿部GKコーチからストップがかかるほど蹴り込んできたというが、不満の内容。名門の1年生守護神に対しては、周囲の注目度も上がってきている模様だが、本人は自分自身の現状を見つめ、「1年生で出させてもらっている。監督、コーチからも期待されていると思うので、3年生たちの勝利に貢献できるようにしたい」とチームの勝利に貢献することを第一に掲げた。

 憧れのGKは、「清水エスパルスの権田修一選手です。僕、エスパルスが好きでよく試合を見に行くんですけれども、チームで一番声を出していて、それでチーム全体が動いているので、自分もチームを引っ張れるGKになりたい」。清水桜が丘高の系列組織で成長してきた高田は、清水桜が丘への思いも強く持っている。

 清水商高の伝統を受け継ぐ清水桜が丘だが、現校名での選手権出場は17年度大会のみ。「中学から応援してきて、今度は自分がやってやろうという気持ちがあります」と意気込む1年生が成長し、よりピッチで強みを発揮できるようになって名門を全国へ導く。
 
(取材・文 吉田太郎)
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