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バイエルン優勝が決まったデア・クラシカー、ノーファウル判定が物議「パーティーを台無しにしたくなかったとしか…」

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PKを取ってもらえなかったMFジュード・ベリンガム(左)

 バイエルンドルトムントに勝利し、ブンデスリーガ10連覇を果たした。一方、この試合でのジャッジに批判が集まっており、VAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)の役割を巡る議論が尾を引いている。

 バイエルンは23日に行われたブンデスリーガ第31節で2位ドルトムントをホームに迎え、3-1で撃破。前半のMFセルジュ・ニャブリやFWロベルト・レバンドフスキによる得点で2点リードを手にしたバイエルンは後半7分にMFエムレ・ジャンのPKによるゴールで1点を返されるも、同38分にはMFジャマル・ムシアラがチーム3点目を決めた。バイエルンはこの勝利で、ドルトムントとの勝ち点差が「12」に広がり、今季もリーグタイトルを手にした。

 だがこの一戦の後半14分、ドルトムントのMFジュード・ベリンガムがボックス内でDFバンジャマン・パバールに倒された場面でノーファウル判定に至ったダニエル・ジーバート主審に批判が殺到。コメンテーターのヤン・アーゲ・フョルトフト氏は『シュポルト1』のトーク番組で「盲人がバイエルンのパーティーを潰したくなかったのでは?」と表現し、不満を爆発させた。

「明白なPKだ。お言葉ながら、これは予定されたパーティーを台無しにしたくなかったとしか考えられない。バイエルンはホームでドルトムント戦でマイスターになるべきだったのだろう」

 バイエルンOBのシュテファン・エッフェンベルク氏もフョルトフト氏に同意。「主審は試合後に何故PKを与えなかったのかを説明することを義務付けられるべき。あれを見逃すのはスキャンダルだ。我々にはさほど優れていない審判しかいないことを認めざるを得ないかもしれない」と苦言を呈した。また「ケルンの地下室(VAR)に座るのは誰だろうと、あれは目に入るべきだ」ともVAR介入がなかったことに頭を傾げている。

 一方のジーバート主審は試合翌日に『キッカー』で反省。問題の場面について「パバールはボールに触れず、べリンガムが進んだ方向に足を入れている。ルール上、これは転ばせる行為であるため、ファウルとなる。パバールがその後、ボールに触れたことは関係しない」と認め、「PKこそ妥当なジャッジだっただろう」と続けた。

 主審が何故正しいジャッジを下さなかったのかについて「ピッチ上ではパバールがタックルしたことにより接触した足の箇所を見えなかった」と説明してこう続けた。

「このような場面だとブレーメンとバイエルンの2019年のDFBポカール準決勝以来、私は失敗にこりて用心していた。当時、ジェブレ・セラッシーと(キングスレー)コマンのボックス内でのデュエルで、動きの流れから全部がファウルのように見えたが、その印象と私のPK判定が間違っていたことが後に映像で示された」

 さらに、主審の心理についても口にしている。

「主審としては、怪しいと思うだけではPKを与えることはできず、反則行為に値するコンタクトがハッキリ見えていなければならない。それ以外のケース、確信を持てないケースでは、プレーを続けさせるべき。だが、特に『ゴール裏上』のカメラ視点からはべリンガムへの反則行為に値するパバールのコンタクトが明らかに確認できるね」

 なおVARの役割は審判員の判定で明白に間違っているものをなくすため。『デア・クラシカー』のこの場面でジーバート主審との交信はあったものの、結局オンフィールドレビューが行われなかった理由については明かされていない。

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