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[MOM3821]C大阪U-18FW木下慎之輔(3年)_口下手も愛らしい開幕4戦8発ストライカー

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FW木下慎之輔(3年=セレッソ大阪 西U-15)

[4.30 プレミアWEST第5節 C大阪U-18 3-2 磐田U-18 C大阪舞洲G]

 切り返しは得意なの?「はい」。武器?「はい」。裏への抜け出しも?「得意です」。口下手なところも何とも愛らしい。FW木下慎之輔(3年=セレッソ大阪 西U-15)は3試合連続の複数得点となる2ゴールを決めて、セレッソ大阪U-18を3連勝へと導いた。

 ただ前半14分の先制点、後半14分の決勝弾と持ち味十分のゴールを決めた木下だが、表情は晴れない。それは後半29分の場面があったから。相手のパスミスをゴール前でカットすると、GKをかわしてゴールに流し込むだけという状況を作るが、ややバランスを崩したこともあり戻ったDFに詰められると、上手くシュートまで持ち込むことが出来なかった。

 決めれば3戦連続となるハットトリックになっていた。「凄く悔いが残ります」。悔しさをあらわにした木下は、「しっかり試合を観ると点を取れる場面が結構あるので、まだまだやることはあるなという感じです」と反省の言葉ばかりを並べた。

 開幕戦のノーゴールが自身を奮い立たせている。4月3日に敵地で名古屋グランパスU-18と戦った今季初戦。C大阪U-18は1-2で競り負け黒星発進となった。同試合でシュート3本を放った木下は無得点。「開幕戦で気合が入っていたけど、ゴールを意識しすぎて逆に空回りしてしまった」。決定機があったことが悔しさを倍増させた。

 しかし上手く修正した木下は、開幕戦から2週間後の神戸U-18戦でハットトリックを決めると、続く東福岡戦でも3得点して7発圧勝劇に貢献。ミスが多かったというチームの軌道修正にも成功した。「僕たちはあまり相手がどうというより、自分たちに矢印を向けている。そういうのをしっかりやって、徐々に上手くなっていると思います」。

 C大阪の下部組織に入団した中学生のころからFW一筋でやってきたが、昨年は左サイドハーフを経験。しかし島岡 健太監督は、チームでも1、2を争うスピードやパワーを持つ木下のFW再転向を指示した。

 するとSHを経験したことで、「相手の背後を狙う動きに磨きがかかった」。シーズンイン直前に行った関東遠征で対戦した大学生相手にも得点を量産したという。

 開幕4試合を戦い終えて8得点。昨年のチーム得点王がMF北野颯太の7得点だったことを考えても、驚異のペースと言える。2012年の松村亮(当時神戸U-18)以来となる20得点越えも十分に狙える勢いにある。「20点以上取れるように頑張りたい」。目標を明確にした点取り屋が、好調な滑り出しをみせたチームをけん引する。

(取材・文 児玉幸洋)
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