beacon

[MOM3822]東海大大阪仰星MF岩井遼斗(3年)_「悔しくて」行った試合後練習も結実。走る10番が決勝FK

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半32分、東海大大阪仰星高の10番MF岩井遼斗が右足FKで決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.30 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第5節 東海大大阪仰星高 1-0 阪南大高 J-GREEN堺 S2]

 練習の成果を結果に結びつけた。東海大大阪仰星高は、首位・阪南大高を1-0で撃破。10番MF岩井遼斗(3年=奈良クラブジュニアユース出身)の右足FKが決勝点となった。

 拮抗した展開のまま迎えた後半32分、東海大仰星は左中間でFKを獲得。キッカーの岩井は「まずは枠に入れないといけない。枠に強いボールを意識しました」と右足を振り抜く。ボールはカベをかすめたが、勢いは落ちることなく左隅へ。殊勲の10番の下へチームメートが駆け寄り、喜びを爆発させていた。

「思い切って振り抜いたら良いところに行ったので、良かったです。チームを救えて良かったです」と岩井。4月17日の報徳学園高戦では、今回よりも近い位置のFKをカベに当ててしまい、1-1で引き分けた。

「悔しくて、その日のうちに練習して」将来への準備。この日の阪南大高戦は、報徳学園戦と同じ試合会場だった。そして、ほぼ同じ位置からのFKを今度は決めて、チームを勝たせて見せた。

 その岩井について、キャプテンのCB森田敬太朗(3年)は「岩井は前でめっちゃ走ってくれて、後ろがキツい時も前から行ってくれることで後ろが助かる部分もあるので、凄いチームのために頑張ってくれる良い選手だと思います」と信頼を口にする。また、中務雅之監督は「(いつも)一生懸命ハードワークしている。岩井がチームをどこまで躍動させるか」と期待した。

 この日の前半は前線でボールを収められず、チームも押し込まれてしまっていた。だが、「しっかり前で時間作ろうと思って挑みました」という後半は存在感のある動き。前線でタメを作り、ドリブルで前進し、攻守でチームのために走り続けた。

 そして、高校の公式戦では初めてというFK弾。「チームがしんどい時に身体を張って助けられる存在になりたい。もっと点数を獲れる存在になりたい」と意気込む「走る10番」が、これからもチームのために走り、ゴールを奪う。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プリンスリーグ2022特集

TOP