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首位の横浜FCが今季初黒星!! 破ったのは昇格組熊本、10番MF伊東俊が90+4分劇的決勝点

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熊本が無敗の横浜FCを撃破

[5.4 J2第14節 横浜FC 0-1 熊本 ニッパツ]

 J2リーグは4日、第14節を各地で行い、首位の横浜FCが昇格組のロアッソ熊本に0-1で敗れた。第10節時点では8勝2敗で2位と勝ち点8差の独走状態を保っていた横浜FCだったが、3試合連続ドローからの今季初黒星。勝ち点3差で追う新潟と仙台をはじめ、後続との勝ち点差が詰まってきており、今季のJ2は大混戦の様相を呈している。

 ホームの横浜FCは前節の群馬戦で3-0から追いつかれる悔しいドローに終わり、中2日の今節は大幅なターンオーバーを敢行。DF岩武克弥、MF手塚康平、FW渡邉千真のみ続けて先発し、GK六反勇治とMF松浦拓弥が今季初先発となった。対する熊本は前節の岩手戦(○2-1)からアウェー連戦で、同じ11人が先発した。[スタメン&布陣]

 試合は立ち上がりから両者ともに高いマンツーマン志向で、攻撃陣と守備陣が同数でせめぎあうことも珍しくない展開。横浜FCは前半12分、その裏を突いたFW伊藤翔が抜け出そうとするも、熊本はDF菅田真啓を中心に落ち着いたカバーリングを見せ、決定機を許さない。同15分には熊本がFW杉山直宏のサイドチェンジから決定機。FW坂本亘基が鋭いカットインで相手をかわし、左足で狙ったが、惜しくも枠を外れた。

 その後はアウェーの熊本が試合を圧倒。首位のお株を奪うプレッシングとポゼッションでほとんどハーフコートゲームとなった。前半31分にはDFイヨハ理ヘンリーのロングフィードから坂本が抜け出し、DF亀川諒史を抜き去ってカットイン。ラストパスからMF竹本雄飛が右足で狙ったが、相手DFに阻まれる。さらにこぼれ球を拾った杉山のクロスにMF阿部海斗が飛び込んだが、右足シュートは枠を外れた。

 熊本は前半41分、竹本のクロスに阿部、杉山が次々に飛び込んだが、杉山の右足シュートが右のサイドネットに外から当たってゴールには至らず。対する横浜FCは同44分、六反のフィードが左サイドに通り、これをMF高木友也が収めてバックパス。後ろから攻め上がってきたDF中塩大貴の鋭いクロスボールが伊藤に合ったが、ヘディングシュートは枠を外れ、スコアレスのままハーフタイムを迎えた。

 後半の立ち上がりも熊本の優勢は変わらず、4分には阿部のクロスボールが枠内に飛んで六反を強襲。左CKを起点に杉山の左足キックで次々にチャンスをつくっていた。しかし、5分過ぎからは徐々に横浜FCも盛り返し、布陣を押し上げての攻撃が見られるようになった。それでも同15分過ぎ、亀川のクロスが伊藤に惜しくも合わないなど、なかなかゴールにはつながらない。

 そこで横浜FCは後半16分、MF松浦拓弥、高木、渡邉に代わってJ2得点ランキングトップのFW小川航基と、MF長谷川竜也、FW山下諒也が入った。これで勢いを増すかと思われた横浜FCだったが、細かいパスのズレがたびたび見られ、良い形でフィニッシュに持ち込めない。対する熊本は中盤でのボール奪取からカウンターを仕掛け、FW竹本雄飛らが惜しいシュートを放った。

 熊本は後半31分、最初の交代で3枚替え。MF三島頌平、阿部、竹本が下がってMF田辺圭佑、MF伊東俊、MF藤田一途が入った。一進一退の攻防が続く中、同39分、横浜FCは起用されたばかりのFWサウロ・ミネイロがイヨハを制して抜け出すも、味方へのパスは通らない。

 すると最後にドラマが待っていた。後半アディショナルタイム4分、熊本はMF河原創の縦パスを藤田がワンタッチでそらすと、ゴール前に飛び込んだのは伊東。右足ダイレクトでネットを揺らし、土壇場に先制ゴールが決まった。最後は横浜FCがパワープレーを仕掛けたが、そのままタイムアップ。熊本が今季無敗の横浜FCを破り、敵地で貴重な勝ち点3を収めた。

(取材・文 竹内達也)
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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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