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[球蹴男児 U-16]目標は「全勝優勝」。前日の課題改善した大津が熊本国府を5-0で下し、開幕2連勝

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前半45+1分、大津高がFW吉田叶流阿のゴールを喜ぶ

[5.4 球蹴男児 U-16D1第7節 熊本国府高 0-5 大津高 大津町運動公園陸上競技場]

 4日、九州地域のU-16年代において、長期にわたるリーグ戦を通して選手の育成および指導者のレベルアップを図る「2022 球蹴男児 U-16 リーグ」Division1で熊本国府高(熊本)と大津高(熊本)が対戦。大津が5-0で快勝した。

 大津は開幕2連勝。前日の筑陽学園高戦で終盤もスプリントを連発していた左SB大神優斗は、「自分はテクニックとか無いので。走ることだけを意識してやっていたので、そこが出たかなと思っています。今日の試合は、試合前から昨日よりもオーバーラップの数とか増やそうと思っていたんですけれども、あんま増やせなくて、攻撃に係る回数がちょっと少なかったと思います」と首を振る。

 それでも、チームとしては「立ち上がりからしっかり守備に行こうという話をしていて、入りが良かったです」。その言葉通り、大神らが立ち上がりから、運動量を増加。切り替え速い攻守で相手に圧力を掛けた大津が、試合の流れを大きく傾けた。

 前半16分、大津はMF小松皐が敵陣での相手スローインをインターセプト。FW山下景司のスルーパスを引き出したMF吉岡歩夢が、右足1タッチで決めて先制点を奪う。さらに23分、吉岡がペナルティアークやや外側から放った右足FKがDFに当たってコースが変わり、そのままゴールネットを揺らす。その後もボールを保持する大津はCB末松煌生の高精度キックや大神の推進力ある動きもアクセントに前進。一方の熊本国府も奪ったボールを繋いで攻め返して見せる。

 熊本国府は最前線でボールを収めるFW松元海斗を起点にサイド攻撃。MF川上拳士郎の左足クロスが続けざまにゴール前を横切る。いずれも身体を投げ出した松元が触れていれば1点というようなシーンだった。41分にはMF古川慎恩、松元と繋ぎ、川上が左足でフィニッシュ。チャンスも作り出していたが、大津は隙を逃さずに追加点を奪う。

 42分、カウンターからこの日も存在感を放つ小松がドリブルで持ち上がり、最後はFW山下景司とのワンツーから右足でフィニッシュ。これは枠を外れたものの45+1分、右サイドで相手ボールを奪ったFW吉田叶流阿が個人技でDFを剥がして一気に抜け出し、最後は右足シュートをゴールへ流し込んだ。

 熊本国府の松元は「前線の守備が間とかやられたりして、そういうところの課題があったかなと思います」と首を振る。後半も相手の間を取りながら前進する大津は12分、細かなパス交換から最後は山下のラストパスを受けたMF溝口晃史が右足で追加点。17分には山下のスルーパスから交代出場のMF南平晴翔がゴールを破る。

 熊本国府はCB山内奎人が気迫の守りを継続。攻撃面では抜け出したMF坂井一心が決定的なシュートを放つシーンもあったが、大津GK石本温人に阻まれてしまう。一方の大津は前日足を攣らせる選手が増え、終了間際に1失点。だが、この日は宮崎祐介コーチが「課題を払拭してくれたことが嬉しい」と振り返ったように、疲れを表に出すことなく、集中した攻守を90分間続けて無失点勝利を収めた。

 大神は大津の良さについて、「一人ひとりが上手い下手関係なく声だったり、チームのことを考えて出したりするところです」と説明する。そして、「ここで欠かせない選手になりたいですね。(球蹴男児の目標は)全勝優勝です」と力を込めた。この日は、平岡和徳総監督が2日連続で視察する中で交代出場組もアピール。高い目標を持った選手たちが日常から競争を繰り返し、進化と勝利を続ける。

大津の攻撃的な左SB左SB大神優斗は献身的な守備も

(取材・文 吉田太郎)
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