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[MOM3839]日大藤沢FW有竹翔吾(3年)_延長戦開始からの出場で2発!気持ちで引っ張り、好機引き寄せる

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延長前半9分、2点目を決めた日大藤沢高FW有竹翔吾が歓喜のガッツポーズ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.7 関東高校大会神奈川県予選準決勝 厚木北高 0-3(延長)日大藤沢高]

 延長前半開始からの出場で2ゴール。注目FWに負けない実力を示し、「チームを盛り上げる」強みも表現した。日大藤沢高は、0-0で突入した延長戦開始からJクラブ注目の198cmFW森重陽介(3年)に代えて183cmFW有竹翔吾(3年=大宮アルディージャU15出身)を投入する。

「(交代する森重は)悔しかったはずだけど、『オマエが点を獲って来い』と言ってもらいました」という有竹が、仲間の分もピッチで戦い、歓喜をもたらした。延長前半5分、日大藤沢はCBアッパ勇輝(3年)のヘディングシュートのこぼれ球を狙い続け、最後は「みんなの気持ちで自分のところに転がってきた」有竹が左足を振り抜く。チームにとって待ちに待った先制点が決まると、背番号18は満面の笑みで森重らが待つベンチへ。そして、チームメートと喜びを爆発させていた。

 さらに9分には、MF野澤勇飛(3年)の左クロスを今度は頭でゴールへねじ込む。再び仲間たちを笑顔にさせたFWは、跳躍してガッツポーズ。「確かに森重はプロから注目されている。(自分は)最近怪我で出れていなかった悔しさもありました。それでも、きょう入ったら、『絶対に点が獲れるんだ』という気持ちを持ってプレーしていました」という思いをゴールで表現した。

 その有竹について、右SB植田海音(3年)は「(ピッチに)入ってきた時から明るい選手。あそこにボールが入ればちゃんと収めてくれるし、攻撃が活性化される。あそこに入れると何か起こる」と説明。ゴールだけでなく、前線での泥臭いボールキープも披露し、チームをプレーと言葉で勇気づけていた。

「自分が入ったからには、俺が点獲ってやるぞというチームを引っ張るくらいの気持ちでプレーした方がチームの士気も上がるし、そうじゃないと自分のところにボールも転がってこないと思って。『楽しい』という言葉をたくさん掛けています」。自分が出場するまで頑張ってくれた仲間たちにも感謝。この日はその強い気持ちと、楽しむ姿勢がボールを引き寄せ、チームに白星をもたらした。

 1トップのポジション争いは熾烈。「森重も岸本(尚也、3年)も良い選手なんですけれども、自分が点を獲れることを証明してチームを勢いづけたい」。今大会は3得点。「自分は下手くそだし点を獲ることしか出来ない」というストライカーが、桐光学園高との決勝でもゴールと楽しむ姿勢で日大藤沢を勢いづける。

(取材・文 吉田太郎)

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