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ようやく今季J1初出場…FC東京DF岡崎慎「見返せるチャンスが来た。だからこそ勝ちたかった」

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FC東京DF岡崎慎(写真右)

[5.8 J1第12節 FC東京 0-1 鳥栖 味スタ]

 FC東京DF岡崎慎が8日のJ1第12節サガン鳥栖戦で、今季のリーグ戦初出場を果たした。それでも結果は0-1の敗戦。「今日の試合にかけていた部分がかなりあったのですごく悔しい」と振り返った。

 1998年生まれの岡崎は今季プロ入り6年目。昨季まではなかなかコンスタントに出場機会を得られなかったが、今季から新たに就任したアルベル監督のもと、配球力という強みを活かして活躍することが期待されていた。

 ところが前節までJ1リーグ戦の出場機会はなし。新加入のDF木本恭生が先発に定着する中、悔しいシーズン序盤戦を送っていた。なかでも直近の試合でDF森重真人、DFエンリケ・トレヴィザンが負傷離脱していたが、前節の福岡戦(●1-5)ではメンバー外。アルベル監督は「福岡の強靭な肉体を持っているFW陣に諒也のほうが空中戦に対応できる」と本職ではないDF小川諒也にCBを任せ、序列の低さは明確だった。

 ところがこの日、指揮官は「ボールを大切にすべきだと考えていた」という鳥栖戦で岡崎を抜擢。今季これまで一度もなかったリーグ戦の出場機会が先発という形で訪れた。

 この起用に燃えないはずはなかった。「このシーズンなかなか上手くいかないことのほうが多かったので、そういう意味ではこのタイミングでチャンスがもらえることだけで感謝。(ルヴァン杯での出場時は)使われなくなってもおかしくないようなプレーの質だったし、自分でも全然動けていなかったので悔しい思いではあった。こうして見返せるチャンスが来た。だからこそ今日は絶対に勝ちたかった」。準備は万端。「いままで出ていた選手とそう多くメンバーは変わっていなかったので、こういうプレーを選択したらよりチームがいいほうに転がるというのを、メンバー外でも見ていたので、入りやすかったし、無理せずアルベル監督が言っていることを守りつつ、自分の良さを出しつつというのを練習から準備していた」。試合が始まると0-0の時間が続く中、チームを最後尾で支える働きを見せていた。

 しかし、求めていた結果はついてこなかった。失点こそ直接FKによるものだったが、こだわってきた攻撃面で力になれなかったことが悔やまれた。「結果として1失点で直接FKからだけと考えれば、ポジティブな要素があったかなと思う。ただ、自分的にはもっとパスを通さないといけないし、サイドチェンジのところも何回も弾き返されていたのであそこで精度を高めないと。森重選手、エンリケ選手を考えると、自分はあそこを通してやっと勝負になると思う。自分の特長を120%、本領発揮したときにようやく勝負になるような選手。もっともっと自分の良さを出していかないといけない」。そう力説した岡崎は「だからこそ負けたくなかったし、今日の試合にかけていた部分がかなりあったのですごく悔しい」と悔やんだ。

 それでも大きな第一歩を踏み出したのは間違いない。負傷の影響もあって「正直こんなもんじゃない。体のキレももっと出るのにと思っていた。ただ痛い時は痛いし、動けないときに動けないのも自分的にはつらかった」という時期があった中、「出してもらえるなら死ぬ気でやらないといけないし、そのための準備をしてきて、なんとか試行錯誤してなるべく100%に近い状態に今日は持ってこられた気がする」とコンディションには手応えの残る一戦となった。

 森重、エンリケの不在は大きなチャンスだ。「日々の練習から監督が求められている練習内容があって、その練習が試合につながるので、そこで質をどれだけ高められるか。今日はたまたま出場させてもらってチャンスがあったけど、次にいつあるか分からないというふうに危機感を持ってやらないと良くならない。そういったところも踏まえて、意欲的に練習に取り組んで良さをどんどん出していきたい」。勝負のシーズン、すべてをかけて出番を掴みにいくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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