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初招集なるか!? シュツットガルト伊藤洋輝に森保監督「彼の成長はすごい」冨安の状態にも言及

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オンライン取材に応じた森保一監督

 日本代表森保一監督は17日、報道陣のオンライン取材に応じ、アーセナルDF冨安健洋のコンディションに言及した。冨安は現地時間16日に行われたプレミアリーグ第37節ニューカッスル戦(●0-2)で、右太もも裏を痛めて途中交代していた。

 森保監督は「痛みが出てということでの交代だったので心配」としつつ、メディカルスタッフとのやり取りを受けて「まだはっきりしていないということで報告を受けている。これから検査をして状況がはっきりした時に報告をもらえると聞いている」と説明。ブラジル戦など4試合を控える6月シリーズへの招集は「検査結果は出ていないし、今後どういう形でコンディションを見ていくかということで、メディカルとも相談して決めていきたい」と決断を保留した。

 冨安は今季、ふくらはぎの負傷による離脱が続いており、4月下旬に復帰したばかり。「アーセナルのメディカルと代表のメディカルはドクターも含めて連絡は取っていて状態を確認している」と話した森保監督は「復帰までの過程については万全な状態に戻して復帰すると聞いていた」と心配そうな様子を見せた。

 また日本代表のCBでは、主将のDF吉田麻也も所属先のサンプドリアで出場機会を失っており、コンディションが整わない中での代表合流となる見込み。指揮官は「まず一人の選手として、麻也が持っている最高のパフォーマンスを代表の活動期間で見せてくれることを期待したい。そしてキャプテンとしてチームが成長するよう自分の立場から働きかけをしてほしい」と高いパフォーマンスを求めた。

 一方、W杯アジア最終予選の終盤戦でCBの代役を務めたDF板倉滉(シャルケ)とDF谷口彰悟(川崎F)、ドイツ・シュツットガルトで出場機会を得ているDF伊藤洋輝ら計算できる戦力も控えている。

「欧州には他にもCBで活躍している選手がいるし、国内にも若い選手がこれから代表に入っていけるようなポテンシャルを見せている選手もいる。守備もできて、かつ攻撃の起点になれるという現代型のCBができる選手が多くなった。W杯最終予選でもいろんな選手が怪我であったり、不測の事態で招集できなかったりする中、選手層の厚みで日本の総合力が高まったからこそ予選を突破することができた。選手層の厚みを感じさせていただいている」

 そう前向きに語った森保監督は、シュツットガルトで今季29試合に出場していた伊藤の存在感を絶賛した。

「まず1シーズンレギュラーとして出続けたというところ。ブンデスリーガのハイインテンシティと、デュエルの部分でも激しく厳しくというのがある中、世界のトップトップのFWを相手にしてもしっかりと守備もできる、そして攻撃の起点としても間違いなく計算されていたと思うし、チームを担っていたと思う。自分の良さを見せるという部分で、彼の成長はすごいなと思って見ている」。

 現在23歳の伊藤は2018年に東京五輪世代として出場したAFC U-23選手権などで“森保ジャパン”を経験しているが、A代表は未経験。森保監督は今回の選考について「これまで未招集の選手を招集していくことは確率的には少し低くなる」としながらも、五輪世代組については「1チーム2カテゴリですでに多くの選手を見てきているので、A代表では初招集かもしれないが、私の感覚としては初招集というより再招集」と含みを持たせており、カタールW杯を半年後に控える6月シリーズで伊藤がテストされる可能性は大いにありそうだ。

(取材・文 竹内達也)
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