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プレミアデビュー戦の相手が青森山田。桐生一CB増澤空斗は「自分の力を知る良い機会」でトライし、白星も

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プレミアリーグ初出場の桐生一高CB増澤空斗はドリブルで攻め上がり、シュートにトライするシーンも

[5.22 高円宮杯プレミアリーグ EAST 第8節 桐生一高 2-1 青森山田高 太田陸]

 プレミアデビュー戦の対戦相手が、昨年度3冠の青森山田高。この日、初めてのベンチ入りで、初先発を果たした桐生一高(群馬)CB増澤空斗(3年=FC府中U-15出身)は、「まず自分はベンチにも入っていなかったので、とりあえず一個ずつというところでまずはベンチ入って、そこからスタートで出れれば良いと思っていた」という。

 高校3年目でレギュラー取りを狙った増澤は、プレミアリーグの登録メンバー30名入りこそしたものの、これまで出番を得られなかった。だが、「自主練で長所を伸ばしたり、短所を改善することは継続して、意識してやっていました」と自主練から戦うための術を強化。今月、Aチームのサブ組中心の陣容で臨んだ関東大会群馬県予選は個人のプレーこそ納得の行くものではなかったというが、前橋育英高との決勝を含めて3試合に出場し、無失点優勝を果たした。

 そして、180cmのストッパーは、3日前に青森山田戦での先発出場の可能性を実感。「予想はしていなかったので、驚きました」と振り返るが、前向きだった。「最初驚いたけれど、山田という相手で自分の力を知る良い機会なので」。そのデビュー戦で中村裕幸監督も評価するプレーを見せた。

 相手エースのFW小湊絆(3年)は、スピードと競り合いでの強さ・巧さを兼備。前半はスピードで振り切られ、シュートを打たれるシーンもあった。後半も完全に封じ込んだとは言い難いが、それでも相手のロングスローなどのセットプレーやロングボールに対して高さを発揮。そして単騎ドリブルで攻め上がり、左足シュートにトライするシーンもあった。

 相手のスピード感や強さに慣れ、後半はより自分の強みを出すことにチャレンジ。「ヘディングは自分の武器なのでそこは負けたくないと思っていたので、後半は勝てて良かった。ヘディングの競り合いとか良さは出せました」と頷くパフォーマンスでチームのプレミアリーグ初白星に大きく貢献した。

「裏への対応とか、1対1の対応とか、もっと身体を張ってシュートブロック出来たシーンがあった」と反省点があったことも確かだが、ユース世代トップクラスの強度を誇る青森山田相手に90分間渡り合い、勝利したことは自信に。「ボールを持ったり、ヘディングのところは自信になりました」。この自信を持って次のチャンスを掴むことを目指す。

 増澤の好プレーは同じ立場の選手やBチームの選手に勇気を与えそうだ。「下にいても、監督・コーチ陣は見てくれている。チャンスはたくさんあると思うので、一緒に出れるように頑張りたい」と増澤。出番を勝ち取るために必死に努力する仲間たちと切磋琢磨し、自身もより成長を遂げて桐生一を強くする。

(取材・文 吉田太郎)
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