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[MOM3870]三田学園FW宮内泉太朗(3年)_エースが積極的に足を振り続けて2発 。仲間が”引く”ほどの豪快弾も

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後半9分、三田学園高FW宮内泉太朗が右足シュートを叩き込み、この日2点目

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.3 インターハイ兵庫県予選準決勝 市立尼崎高 0-5 三田学園高 アスパ五色メインG]

 逞しさを増したエースが堂々の活躍で三田学園高を決勝へ導いた。FW宮内泉太朗(3年=エベイユFC出身)は、立ち上がりから一際目立つ動き。相手のマークを巧みに、またパワフルに外し、右足、左足を振り続けた。

 そして前半31分、右ロングスローのこぼれを拾い、右足を強振。DFがブロックしたものの、宮内のパワーが勝ってボールはゴール方向へ向かう。そして、そのままGKの頭上を越えてゴールイン。「たまたまと言ったらたまたまになるんですけれども、『思い切ってシュート打つこと』をキャプテンからも言われていたので」と振った結果が、貴重な先制点となった。
 
 宮内は後半立ち上がりのスルーパスで2点目の起点に。そして、後半9分、チームメートも「エグっ」と表現した一撃を決める。ファーサイドまで流れた左クロスをコントロール。DF2人が対応していたが、細かなタッチのドリブルでじわりじわりとゴール方向へ向かうと最後はゴールエリア右での切り返しでDFを外し、右足シュートをゴールへ叩き込んだ。

「あそこは結構自信のあるコースなので、かわした時に来たかなと思いました」。笑顔で駆け寄ったチームメートたちもその豪快すぎる一撃にやや“引いていた”ほど。エースはゴール、チャンスメークでも違いを生み出し、決勝進出の立て役者となった。

 宮内は1年時からプリンスリーグなどの公式戦を経験。3年目となり、「試合入る前の緊張とかもあまりしなくなった」という。上野将嗣コーチは技術面以上に、メンタリティーの成長を挙げる。そして、「(上手くいかずにイライラしたような試合もあったが、)きょうのゲームに関しては頭角を現してきたかなと。本当に決勝期待しています。彼の出来は決勝の勝敗に関わってくるかなと思っています」と期待していた。

 進学校の三田学園ではコンディション維持も簡単なことではない。それでも身体が一回り大きくなり、球際での強さも。1年時からシュートの上手さなど見せていたが、明らかに逞しさを増している印象だ。結果を残しても、自分が勝たせる、という奢りはない。全国大会出場を懸けた決勝もあくまでチームで戦い、チームで勝つこと。エースはチームのために足を振り続け、必ず勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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