[6.10 キリン杯 日本 4-1 ガーナ ノエスタ]

　何本もあった決定機をことごとく外した4日のパラグアイ戦から1週間。FW前田大然(セルティック)が待望のA代表初ゴールを挙げた。

　MF久保建英の代表初ゴールで日本が3-1とリードを広げた後の後半35分から途中出場でピッチに立つと、その2分後の後半37分、MF伊東純也がドリブルで運んでシュート打ったところに飛び込んだ。左足で合わせ、勝利を決定づけるチーム4点目を決めた。

「あのシーンは(伊東)純也くんもシュートを考えたと思うが、それに突っ込むという感じ。どこかに当たればという感じで入った。前線からの守備やクロスに入っていくのはいつもの自分の形。所属チームでもああいうシーンがたくさんある中で、しっかり勢いよく入れた」

　やり続けている形で奪ったゴールに「ここ2試合、特に1試合目(パラグアイ戦)はチャンスがある中で決めきれなかったのでホッとしている」と安堵の表情を浮かべた。

　崖っぷちに立たされているとの意識でピッチに立った。本人も振り返ったように、途中出場したパラグアイ戦でビッグチャンスを得るまではいけたが、シュートが枠を捉えなかった。「パラグアイ戦で決定機を外したので、次はチャンスがあるかないかというところで戦っていた」(前田)というのが素直な心情だった。

　だが、落ち込む気持ちを奮い立たせてくれたのは、家族からの励ましだった。「6月13日が誕生日の娘から、動画が送られてきたので、誕生日プレゼントの意味でも決めたかった。初ゴールは遅かったけど、僕はまだまだチームに慣れている段階。チームとしては優勝を目指してやっているので、前線からハードワークしていきたい」。パパの顔をチラリと見せながらも、最後は再び表情を引き締めた。

(取材・文　矢内由美子)

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