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日本vsガーナ 試合後の森保一監督会見要旨

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日本代表の森保一監督

[6.10 キリン杯 日本 4-1 ガーナ ノエスタ]

 日本代表は10日、キリンカップ初戦でガーナ代表と対戦し、4-1で勝利した。

以下、試合後の森保監督会見要旨

森保一監督
「ブラジル戦に負けて、このガーナ戦はホームで勝つんだという気持ちを持って選手が良い準備をして戦ってくれた。第1戦、第2戦、第3戦とメンバーを代えながら戦っているが、チーム全体としてブラジル戦の高い基準を持って、だれが出ても勝つ、だれと組んでもチームとして機能するというところで選手たちが高い意識を持ってプレーしてくれたことがこの結果につながったと思う」

―久保と前田が初ゴールを決めたが。
「トライし続けてくれて、この試合でも個人の結果を出していくという部分、かつ自分だけでなくチームの中で自分の良さを出そうという部分が、アシストを受ける形で得点につながったのかなと思う。結果が出ても出なくても、日々努力し続けていることが今日の得点につながったと思う。彼らがチームの戦い方の中で献身的にプレーしてくれたことが結果につながったと思う」

―3バックをテストした狙いは。
「80分過ぎから中山を投入してシステムを変更した。攻撃でも守備でも、オプションを一つ増やすということができる状況だったのかなということで、選手のそれまでの頑張りによって新たなトライを試合中にすることができた。無失点に抑えつつ、しっかり守備をしてからウイングバックが高い位置を取り、守備から攻撃へのカウンターという形も見えて、チームの戦い方の幅が広がったかなと思う」

―久保がインサイドハーフに入った右サイドの連係についてどう評価するか。
「右サイドの連係は昨日のトレーニングでも確認したし、攻撃の部分では練習で確認したことをお互いの良さを出しながら、堂安、久保、山根の3人が良い形でプレーしてくれた。練習で配置の部分を確認したが、練習を終えてからも今日の試合までに3人がコミュニケーションを取ってくれて、試合に向けて良い準備をしてくれたことが形になって結果に出たと思う」

―ブラジル戦で個の力だけでは難しいことが分かった。
「ブラジル戦の振り返りということでミーティングもしたし、今日の試合前にも話したが、世界のトップトップに勝っていくには何をしないといけないか。個の力を上げるのはもちろん大切なことだが、個だけを高めるのではなく、チームとして組織的に連係連動して相手を上回っていく。ブラジルという世界のトップトップと戦うことで連係連動のクオリティーを上げる、速度を上げるところをやっていかないといけないとミーティングで話した。それを今日の試合でトライしてくれたのかなと思う。個のレベルを上げないと組織として戦っていく中で強い組織にはならない。個の強さだけ、個々が局面で戦うところだけ上げていっても、世界の戦いの中で勝っていくのは難しいとブラジルが教えてくれたと思う。個の強さを高めつつ、組織力をさらに高めることを選手が実践してくれた」

―久々に3バックを試したが。
「20年秋の欧州遠征やチームを立ち上げたばかりの19年6月の代表戦では3バックを試していたし、オプションとしては持っていたが、まずは4バックをベースに戦い、4-2-3-1、4-4-1-1という形に相手がマッチアップしてきて、たとえミスマッチになっても、そこに合わせられるような対応力、修正力を上げないといけないというベース作りのために、あまりオプションには走らず、ここ最近は3バックでは戦ってこなかった。アジア最終予選でも、3バックで戦おうということは何度も考えたが、まずはベース作りをより強固にするということで、最終予選では試さなかった」

―川崎Fの選手が全員ピッチに立っていたが。
「日本代表選手としてしか見ていないので、今言われて初めて川崎の選手が全員同じピッチに立っていたことに気づいた。クラブでやっていることが素晴らしいということで、これだけ日本代表選手を輩出していることを誇りに思ってもらえたらうれしい」

―3バックは昨日の練習で確認していたのか。
「3バックは試していない。今日急きょ、状況的に3バックも試せるのかなと。試合中に3バックをやってみようと思った。昨日の練習では確認したのは右サイドの連係連動のところで、昨日の紅白戦で堂安、久保、山根と右サイドでプレーしてもらったことが今日のイメージの共有になった」

―4-3-3にシステム変更したオーストラリア戦の前に練習で3バックを試していたのか。
「試してはいない。アウェーのサウジアラビア戦の前に3バックで戦うこともコーチミーティングでは話したが、結局、4-2-3-1で戦ったことはあった」

―失点シーンについては。
「(山根)視来とあのプレーの判断について試合が終わってから話していないので、あそこにパスを出そうとしたのか、違うところに出そうとしてうまくいかなかったのかは私も判断しかねる。ただ、単にクリアするのではなく、守から攻のところでできるだけボールをつなぐ、マイボールでボールを保持しながら攻撃を組み立てることにはトライしてほしいとミーティングでも話していた。どういう形のミスか分からないが、失点につながっているし、改善してほしいが、選手たちが恐れずに勇気をもってチャレンジしてくれたことは評価したい。失点自体は私の責任。パラグアイ戦もそうだし、ブラジル戦のPKを与えたシーンもそうだが、ボールをつなぐところはしっかりやってかないと、勝つ確率は上がらないし、もっともっとトライしてほしい。ロストとしても絶対に守れるというところ、カウンターを受けたときも守れるようにしていきたい」

―このシリーズはW杯を想定したシミュレーションになっているか。
「W杯のシミュレーションとして中3日で戦っている。試合から次に向けてのリカバリー、準備のところで選手全体で体感してほしいというのはシミュレーションになっている。メンバーを代えるか、同じメンバーで行くかというのはそのときの状況で変わるが、同じ中3日ということで、試合の振り返りから次の試合に向けて、フィジカル的なコンディション作り、メンタル的なイメージ作りをしていけるかというところを試行錯誤してやっている。1試合終わってから、ブラジルとあの強度の戦いの中で戦い、敗戦したが、メンタル的に引きずることなく、次に向けてしっかり立て直すという部分では、選手のメンタル的なリカバリーにはタフなところを見せてくれた。W杯もできれば初戦で勝ちたいが、そこは勝負の世界。W杯本番でも、何があっても我々がやるべきことをタフにやり続けていきたい」

―久保は初招集から3年で初ゴールとなった。
「この代表に生き残れるかどうかというところで、自分で自分にプレッシャーをかけながら生き残りを懸けて戦うというメンタル的なところが今日は出ていたのかなと思う。個の力で何とかしようというところは変わらず、アグレッシブにやりながらも、チームの戦いの中で攻守ともに献身的に、連係連動も使い分けながら戦っていたのかなと。それが結果につながったのかなと思う。ゴールを決めるためにという部分では、そこは良い意味で捉えているが、個で行く選択肢しかなくて相手に読まれる部分もあったと思う。個で崩す部分と周りのサポートを使う部分で、相手に選択肢を持たせながら、的を絞らせない攻撃が良かったのかなと。守備の部分でもパラグアイ戦のときは1対1の部分で少し強度を出せない、こぼれ球の反応が遅れるという場面もあったが、自分の責任で食らいついていく、後手を踏んでもしぶとく食らいついていくトライが良かったと思う」

―一皮むけてほしいと話していたが、今日のゴールで一皮むけたと思うか。
「意識としては間違いなく変わっていると思う。これを続けてほしい。1試合ですべてが変わることはない。メディアの皆さんの期待に応えられるように続けてやってほしいし、日本のサッカーファンの方々もタケの成長には大きな期待を寄せていると思う。彼にとっては大変なことだと思うが、期待されることはプロ選手として誇りになることなので、サッカーファン、サッカーファミリーをハッピーにできるように頑張ってほしい」

―中盤の3人の組み合わせについて。
「いい守備からいい攻撃にという部分は世界で勝っていくには必要で、個の局面でより高い強度で連続して守備していくことはベースとして持ってもらいながら、攻撃の部分で目指すところはゴールを奪うこと。ボールを保持することは相手を崩す上では大切な要素かもしれないが、ゴールするためにすべての選手がハードワークしながら良い守備をして、守備から攻撃に移ったときに速攻を仕掛ける、遅攻のときはこじ開けるという優先順位をもってやってほしい。選手それぞれ個性が違うので、最終予選からは選手を入れ替えながらやっているが、ベースのプレーを求めながら個の良さをそれぞれ発揮してほしいという思いでいる」

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