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東京五輪前から50試合超フル稼働…遠藤航「勝って休みに入りたい」

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日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)

 日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)は昨年の6月シリーズ以降、所属クラブと代表チームで合計55試合に出場し、大忙しの1年を過ごしてきた。14日のキリン杯決勝が終われば、ようやく迎えられるシーズンオフ。「最後なので本当に勝って終わりたい。長いシーズンではあったけど、最後の締めくくりという意味でも、勝って休みに入りたい」と意気込みを示した。

 オーバーエイジ枠で東京五輪に出場した遠藤は昨年5月30日のカタールW杯アジア2次予選ミャンマー戦(○10-0)以降、全試合に先発した東京五輪前の親善試合や本大会を経て、所属クラブでもブンデスリーガ33試合とDFBポカール1試合とフル稼働。今回の6月シリーズでも3試合に先発し、その間の出場試合数は55試合にものぼる。

 昨季は東京五輪に出場していた多くの選手が怪我に悩む姿もみられたが、負傷知らずのタフさが目立った。12日の取材対応では代表ウィークの中3日連戦にも「連戦はずっとやってきているので、個人的には問題ない。シーズン終わって2週間くらい空いたので感覚的に違うというか、サッカーをやってきていなかったので、コンディションはベストではない感じがあったけど、いまは問題ない感じでやれている」と断言。チュニジア戦に向けて「あと1試合、頑張りたい」と意気込みを語った。

 カタールW杯アジア最終予選ではMF守田英正、MF田中碧との3ボランチが機能していたが、今回のシリーズではMF鎌田大地、MF原口元気、MF柴崎岳、MF久保建英もインサイドハーフで出場。その中で先発が続く遠藤は、そうした顔ぶれを操る中盤の大黒柱を担っている。

「誰が出ても選手の特長をどう出させるか。自分がアンカーで出ていて前のメンバーが変わった時、たとえばタケなら攻撃の良さを引き出してあげること。タケ(久保)が引いて受けたりするのもその時のテンポの作り方だし、それなら自分がボールを受けにいかなくていい。(柴崎)岳ならツーボランチ的に作ってもいい。選手の状況判断、シチュエーションでボールを変えたり、その選手の特徴とかポジショニングを見ながらやっていく」

 そう意識づけを述べた遠藤は今回の起用方針について、本大会を見据えたドイツ、スペイン対策というよりも「自分たちがW杯でどういう戦いをするのか、W杯で勝つために自分たちにできる準備はなんなのかを考えてやっているという感覚」と語る。

「メンバーをここまで(最終予選で)変えられなかった中、新しくチャンスをもらった選手がどれだけ生き残りをかけてやれるかもあるし、個人的にもいろんなメンバーとやることで、その選手の良さ、チームとしてのオプションの幅を広げる感覚でやっている。対ドイツ、対スペインよりいまのベースにプラスしてどれだけのオプションを持てるかが大事だと思っていた」

 そうした中、いまは「W杯とか高いレベルの中でも、ゲーム状況に応じて、メンバーや時間帯に応じて、シチュエーションごとの判断を一人一人がやれるか」にフォーカスしているようだ。

「ゲーム状況に応じたプレー、選手の判断の質を上げたいのがある。個人だけでなくチームとして、グループとしてしていかないといけない」。そう力を込めた遠藤はガーナ戦の1失点目を振り返りつつ「(山根)視来のミスを責めるわけではないけど、前半終了間際にあのプレーをすべきだったか。ゲームの状況での一つの判断ミスが失点につながる」と反省。「チームとしての戦い方、今はどういう状況なのかの見極めができないとW杯で勝つのは簡単じゃない」と述べ、チュニジア戦での改善を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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