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[MOM3947]大津MF岩崎大翔(3年)_選手層の厚さに自信の“公立の雄”。交代出場MFが大仕事

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後半31分、大津高MF岩崎大翔が決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 インターハイ2回戦 大津高 3-1 瀬戸内高 徳島市球技場第2競技場]

“公立の雄”こと大津高(熊本)の山城朋大監督が、「どこのチームよりもそこは自信を持っている」と語る選手層の厚さ。この日はU-17日本高校選抜のドリブラー、10番MF 田原瑠衣(3年)とMF山川柊(3年)の両翼を後半13分にMF中馬颯太(3年)とMF岩崎大翔(3年=ヴィンクラッソ大分FC Jrユース出身)へ入れ替えた。後半30分に同点に追いつかれたものの、その1分後に岩崎が決勝ゴール。自慢の層の厚さを見せつけるゲームとなった。

 山城監督は岩崎について、「スピードもありますし、ロングスローも投げれますし、本当はスタメンでも良いくらい」と説明する。投入直後は力が入り過ぎた部分もあったか、チャンスを活かしきれていなかった。

それでも、後半のクーリングブレイクで「力入れるな。ちゃんと枠行けば、入るぞ」とアドバイスを受けたMFは、追いつかれた直後に大仕事をしてのける。後半31分、右中間でクロスのこぼれを拾うと、得意としている縦へ持ち込んでからの右足シュート。「自分が点獲ることをずっと意識していました」という思いの込もった一撃は、見事に逆サイドのネットへ突き刺さった。

大津はトップチームがプレミアリーグWEST、セカンドチームがプリンスリーグ九州、サードチームが熊本県1部リーグに参戦中。激しいチーム内競争の中で武器を磨いた選手たちが、与えられたチャンスでその力を表現している。

この日、交代出場でヒーローになった岩崎は、「常にスターティングメンバーが変わっているので、全員が『スターティングメンバーでやるぞ』という気持ちでやれていて、お互いが切磋琢磨して向上して行けている。(自分は)裏抜けの部分や(FW小林)俊英のそらしの部分の反応の速さとか、縦の1対1の個の強さ、スピードは全然負けていない」とコメント。その岩崎はピッチに立った際、自分の力を出し切ることに集中しているという。

「(他の選手の出来と比較するのではなく、)自分の良さを出して、自分の役割を意識してしっかりと仕事をしていきたい。次の試合とか出れたら最初からどんどん仕掛けて行ってチャンスを作ったり、点を獲ったりしたいし、後半になったらきょうみたいに絶対に点を獲ってチームを勝たせたい」。

U-19日本代表候補FW小林俊瑛主将(3年)も「個の力に長けている選手が多いので、交代でスピードに長けている選手やドリブルできる選手がいるので、そういうところはプレミア(リーグ)でも良い強みになっていますし、今大会も良い形でスーパーサブという形で良い仕事をしてくれていると思います」と信頼する交代組。FWウスマン・デンベレを参考に課題改善にもチャレンジ中の岩崎が、自分の強みを発揮して再びヒーローの座を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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