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[W杯予選]内田&安田の20歳コンビがサイドバックで初共演

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 22日のW杯アジア3次予選・バーレーン戦(埼玉)に向け合宿中の日本代表は20日、千葉県内で練習を行った。右足首痛で別メニュー調整が続いていたMF中村俊輔(セルティック)が合流した一方で、DF寺田周平(川崎F)が練習中に右腰付近を痛め、代表を離脱するアクシデントも起きた。
 約1時間半の練習では、4人1組でサイドでバスをつなぎながらゴール前に入ってシュートに持ち込むなど複数のパターンを行い、サイド攻撃の意識を徹底した。
 ミーティングでは最近の試合でクロスからシュートにつながった攻撃の映像を見せるなど岡田武史監督がバーレーン戦のポイントにサイドの攻防を掲げているのは明らか。そのカギを握るのがDF内田篤人(鹿島)、DF安田理大(G大阪)という20歳のサイドバックコンビだ。
 昨年のU-20W杯では不動の両サイドバックとしてU-20日本代表の16強入りに貢献した内田と安田。北京五輪に臨むU-23日本代表でも主力として期待されているが、DF長友佑都(F東京)が負傷離脱し、DF駒野友一(磐田)が警告を1枚受けていることもあり、バーレーン戦では内田&安田のコンビがA代表でも初めて実現する可能性が高まっている。
 今シーズンはともに負傷していた時期があり、どちらか一方を欠いていることが多かった。2月の東アジア選手権にはともに参加し、2月20日の中国戦ではそろって先発しているが、安田のポジションは左のサイドハーフだった。安田は「ずっとやっていたし、互いのことは他の人より分かり合っている」と、A代表での“初共演”にも自信を見せた。
 1トップにはFW玉田圭司(名古屋)が入る可能性が高く、ゴール前の高さはない。クロスの質はもちろんだが、PA内に入る選手のポジショニングや動き出しも大事になる。内田は「ターゲットがいない分、点で合わせることも重要」と話す一方で、「監督も“中で止まらず、何回も動き直すように”と言っている」と明かした。
 サイドバックの人材不足が指摘されることも多い日本代表だが、内田、安田、長友と若い世代には将来を期待される素材も多い。バーレーンはロングボールを相手のサイドバックめがけて放り込むことが多く、その対応を含めた攻守両面で20歳のサイドバックコンビがどんなプレーを見せるか。アジア最終予選に向けて試金石の一戦にもなる。

(取材・文 西山紘平)

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