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U-23:右サイド制圧した内田篤人「本番前にこういうチームとやれてよかった」(日本vsアルゼンチン)

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スピードに乗ったオーバーラップで、相手との1対1にことごとく勝っていた内田篤人。「相手がファウルで止めてきたので、そこをかわしたかったんだけど、うまくかわしきれなかった」と言いながらも、その口調には力強さがみなぎっていた。
前半終了間際には自陣の深い位置から敵陣へ対角線上にロングパス。DFラインの裏を取った豊田陽平にピンポイントで通り、決定的チャンスを作った。残念ながらシュートには至らなかったが、広い視野、パス精度、オフサイドをくぐりぬけるタイミングなど、すべての要素が完璧。もし決まって入れば、2001年7月のキリンカップ、日本代表対パラグアイ戦(札幌ドーム)で、小野伸二から柳沢敦へ70mピンポイントパスが渡って決まったスーパーゴールに匹敵する場面だった。
01年に13歳の内田自身にその試合の記憶があるかどうかは定かではないが、鹿島で昨季までともにプレーした柳沢の質の高い動きは脳裏に焼きついているようで、「豊田さんの動き出しは、ヤナギさんぽい。高さ(185㎝)だけじゃない。俺が低い位置で取ったら、豊田さんが開いて、という話はしていた。動き出しの早さがヤナギさんぽいから、みんなもっと見れば出ると思う」と言う。これには豊田も「ウッチーは今までのサイドバックの中で一番見てくれるし、やりやすい。やっていて面白い」と”返答”した。
また、内田は「アルゼンチンは前半はこんなもんかと思ったけど、1点入れて勝っていくんだからやっぱ、違うね。強い。オリンピック前にこういうチームとやれてよかったんじゃないですかね」と話し、新たな何かを発見しているようでもあった。
(取材・文・矢内由美子)

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