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ウォルコットが因縁の相手に快挙達成

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Text alert@中島(グラスゴー)

 10年W杯予選のクロアチア対イングランドが行われ、イングランドがEURO08予選で2連敗を喫した因縁の相手に雪辱を果たした。W杯、EUROの予選を通じ、ホームで35試合無敗記録を続けていたクロアチアに土を付けたのはFWセオ・ウォルコットだった。

 6日のアンドラ戦で代表初先発を飾った19歳が実力を見せつけた。まずは前半26分。FWウェイン・ルーニーのパスをクロアチアのDFダニエル・プラニッチがクリアするも、これがDFロベルト・コバチの背中に当たり、右サイドのウォルコットへ。角度の少ない位置から強烈で正確なシュートを放ち、ウォルコットの代表初ゴールでイングランドが先制した。

 後半6分、MFジョー・コールへのファウルでロベルト・コバチが一発退場になったクロアチアに対し、息の根を止めたのもウォルコットだった。後半14分、ルーニーのパスを先制点とほぼ同じ位置で受け、右足で2点目を決める。3-1となった後半32分にはまたしてもルーニーのスルーパスから抜け出し、左足でこの日3点目をマーク。イングランド史上最年少となるハットトリックを達成した。

 出色の出来だったウォルコットは試合後、手応えを語った。

「最初の2点は似たような形だったね。自分はこれまで多くのクロスを送って来たけど、もう少し貪欲になろうと考えていた。3点目はウェイン・ルーニーが素晴らしいパスを送ってくれた。ファビオ・カペッロがチャンスをくれたことに感謝している。しっかりとモノにし、向上し続けないといけない」

 アンドラ戦は低調なパフォーマンスに終わったイングランドだが、この日はウォルコット、ルーニー、故障から復帰したDFリオ・ファーディナンドなどの活躍でクロアチアに圧勝。敵地で貴重な勝ち点3を獲得したファビオ・カペッロ監督は、「我々は自信を持ってプレーした。選手たちは練習と同じように、技術的にも良く勇気を持ってプレーした。これがスタートだ」と力強く語った。

(文・中島大輔)

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