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サッカー試合中の落雷事故、高校などに3億円賠償命令

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 96年、大阪府高槻市で行われたサッカー大会の試合中の落雷で視力を失い、手足が不自由になった高知市の北村光寿さん(28)本人と家族が、在籍していた私立土佐高校(高知市)と大会を主催者である高槻市体育協会に総額約6億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が17日、高松高裁であった。

 読売新聞によると、矢延正平裁判長は原告敗訴の1審判決を変更し、計約3億700万円の支払いを命じたという。学校の課外活動中の落雷事故で賠償が認められるのは初めてのこと。
 訴状などによると、土佐高校1年でサッカー部員だった光寿さんは96年8月13日、教諭の引率で参加した同市体育協会など主催の「高槻ユース・サッカー・サマー・フェスティバル」の試合中に雷の直撃を受けて重度の障害を負った。その後、光寿さんと家族が99年3月に提訴。03年6月の高知地裁、04年10月の高松高裁は「落雷は予見できなかった」と訴えを退けたが、06年3月の最高裁判決は「教諭は気象状況から落雷を予見でき、注意義務を怠った」などとして審理を高松高裁に差し戻した。その結果が3億700万円の賠償命令となった。

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