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[全日本ユース(U-18)選手権]鹿島内定の大迫勇、雪辱は選手権で

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[9.23 高円宮杯第19回全日本ユース(U-18)選手権準々決勝 鹿児島城西高 0-3 浦和ユース 西が丘]

 鹿島入りが内定しているU-19日本代表FW大迫勇也(18=鹿児島城西高)の日本一への夢は、8月の全国高校総体と同じく準々決勝で潰えた。優勝候補の一角・G大阪ユースとの決勝トーナメント1回戦を自らのハットトリックの活躍で制し、迎えた8強の舞台。大迫勇は両チーム最多タイのシュート5本で浦和ユースゴールを狙ったが、それが得点になることはなかった。

 「点を決めれば流れ変わると思った」と大迫勇。相手の両CBとボランチが挟み込もうとしてくる中、前半13分に相手守備陣を打開して強烈な右足シュートを放ち、単独でも果敢なドリブルで守備網に穴を開けようとした。1点、2点とリードされても相手に脅威を与え続けた。だが、プロ予備軍の守りは堅かった。
 1対1の勝負では勝てたかもしれない。だが、フォローのないなかでの単独突破を許すほど浦和ユースの守備は甘くはなかった。浦和ユースのDF菅井順平主将は「(大迫は)いい選手と知っていたので特に意識して前からディフェンスした。よく抑えたと思う」と納得の表情。一方で大迫勇は「(相手のマークは厳しかったが)それでも頑張らなきゃいけなかった。どういう状況でも点取れるようにしたい」とうつむいた。

 今年のプリンスリーグ九州1部を圧倒的な力で制し、今大会ではユース勢2チームを倒した。チームの実力は間違いなく高校トップクラスにある。だが、全国制覇のチャンスは冬の全国高校選手権だけとなった。その選手権も全国までの道のりは決して楽ではない。鹿児島実高、神村学園高など全国でも上位の力を持つ高校たちとの鹿児島県大会予選の戦いに勝たなければ再び全国へ戻って来ることはできない。「選手権勝つしかない。優勝するしかない」と大迫勇。「どんな状況でもゴールを」と誓った高校ナンバー1の大型ストライカーは、必ず一回り大きくなって全国の舞台に帰ってくる。

<写真>強引にゴールを狙おうとする鹿児島城西高FW大迫勇也(左)だが、この日は無得点
(取材・文 吉田太郎)

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