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興梠&マルキ弾で鹿島が首位堅持

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[10.18 J1第29節 鹿島2-1京都 カシマ]

 J1第29節は各地で7試合を行い、首位の鹿島アントラーズはホームで京都サンガF.C.と対戦した。鹿島は前半19分、日本代表FW興梠慎三のゴールで先制。1-1の後半6分にはFWマルキーニョスが決勝点を決め、2-1で競り勝った。これでリーグ戦は6試合負けなし。首位をがっちりと守った。

 4-4-2の鹿島はGK曽ヶ端準、4バックが右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤は青木剛と中後雅喜のダブルボランチで、右MFに本山雅志、左MFにダニーロが入り、興梠慎三とマルキーニョスが2トップを組んだ。
 京都も4-4-2のシステムで、GK水谷雄一、4バックが右から角田誠、増嶋竜也、水本裕貴、手島和希。中盤はシジクレイがアンカーに入り、右サイドに渡邉大剛、左サイドに中谷勇介、中央に佐藤勇人が位置し、2トップは柳沢敦と田原豊だった。

 試合は立ち上がりから鹿島が中盤でボールを回してサイド攻撃を仕掛け、ペースを握った。日本代表からチームに戻ってきた興梠が鋭い動きでDFラインを翻弄。全体的に出足も早く、中盤でボールを奪っては速攻につなげた。
 京都は柳沢がタイミングの良い動き出しでボールを引き出すが、鹿島の最終ラインは崩れない。田原へのロングボールもことごとく岩政にはね返され、前線で起点をつくれなかった。
 試合の流れどおり、先制点は鹿島が決めた。中後がハーフウェーライン付近から前線に放り込んだボールを水本がクリアミス。水本と並走してボールを追いかけていた興梠が素早く左足でゴールに流し込み、均衡を破った。6試合ぶりのゴールを決めた興梠は両手で背中の13番を指差し、サポーターにアピール。昨季まで13番を付けていた柳沢の目の前で新背番号13が貴重な先制点を決めた。
 その後も鹿島ペースで試合は進み、京都はほとんどチャンスをつくれない。前半34分に相手クリアミスから柳沢が左足で狙ったが、ゴールの右に外れた。それでも数少ないチャンスを同点ゴールに結びつける。前半43分、右サイドでボールを持った角田がアーリークロスを放り込むと、ゴール前に飛び込んだ田原がスライディングしながら左足でゴールにねじ込み、1-1の同点として前半を折り返した。

 後半、先手を取ったのも鹿島だった。後半6分、カウンターからチャンスをつくると、左サイドから新井場がゴール前に入れたボールがPA内でこぼれ、マルキーニョスの足元に。これを落ち着いてゴール右に流し込み、2-1と勝ち越しに成功した。
 鹿島の猛攻は続き、後半25分には中後のサイドチェンジを左サイドで受けた本山がPA内に全速力で走り込んだ新井場にスルーパス。しかし新井場のシュートは、飛び出してきたGKに阻まれた。
 流れを変えたい京都は後半27分、中谷と田原を下げ、MF安藤淳、FW西野泰正を投入。後半38分には手島に代えてFW徳重隆明を入れ、3-4-3の攻撃的布陣に変更して反撃を狙った。しかし後半39分の佐藤のミドルシュートもゴール上。鹿島の守備組織を最後まで崩すことができず、1-2で敗れ2連敗。5試合勝利なしとなった。

(取材・文 西山紘平)

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