[天皇杯]清水が120分間の激闘制し、前回王者鹿島を撃破
[11.15 天皇杯5回戦 鹿島3-4(延長)清水 カシマ]
天皇杯は15日、各地で5回戦7試合を行い、前回王者の鹿島アントラーズは清水エスパルスに延長戦の末、3-4で敗れ、連覇の夢を断たれた。120分間の激闘を制した清水は12月20日の準々決勝でF東京と対戦する。
DF内田篤人が日本代表遠征のため不在の鹿島はDF増田誓志が代役に入った。システムは4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から増田、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤は青木剛と中後雅喜のダブルボランチで、右に野沢拓也、左に本山雅志、2トップは興梠慎三とマルキーニョスの組み合わせだった。
清水も日本代表FW岡崎慎司、DF高木和道が不在。4-2-3-1のGKは西部洋平、4バックが右から市川大祐、青山直晃、児玉新、山西尊裕と並んだ。中盤は山本真希と伊東輝悦のダブルボランチ、右に兵働昭弘、トップ下に枝村匠馬、左に原一樹が入り、矢島卓郎が1トップを務めた。
互いにショートパスをつないで攻撃を組み立てる両チームの激突は、攻守がめまぐるしく変わる一進一退の攻防となった。前半17分、清水は兵働の左足ミドルがDFに当たってコースが変わるラッキーなゴールで先制。しかし鹿島も同27分、中後のFKのこぼれ球を伊野波が左サイドから頭で折り返し、増田が押し込んで同点に追いついた。
清水はパスを回してサイドからチャンスを伺うが、なかなかシュートまで持ち込めない。鹿島は高い位置からプレッシャーをかけ、ボールを奪うと速攻でゴールを襲ったが、清水守備陣も体を張った対応でしのぎ、前半は1-1で折り返した。
後半、先手を取ったのは鹿島。PA内で本山がGK西部に倒され、PKを獲得すると、マルキーニョスが落ち着いてゴール左に叩き込み、開始5分で逆転に成功した。
1点を追う立場となった清水は攻撃に人数をかけ、同点ゴールを狙うが、サイドからのクロスに正確性を欠き、なかなかチャンスをつくれない。後半18分には兵働の右クロスを枝村が逆サイドからヘディングで狙ったが、シュートはGKの正面に飛んだ。
鹿島にもカウンターから追加点を決めるチャンスはあった。後半27分、32分と立て続けに野沢が決定機を迎えたが、シュートは枠を捉えきれない。同34分には右クロスをマルキーニョスが頭で落とし、本山が右足ボレーで狙ったが、GK西部が鋭い反応でゴールを守った。
ピンチの後にはチャンスあり。清水は後半35分、山本真が右足の豪快ミドルをゴール右上に叩き込んで2-2の同点とし、試合は延長戦に突入した。
鹿島は延長前半13分、延長戦から出場のFW田代有三がPA内から右足でシュートを打つチャンスもあったが、GK西部がファインセーブを見せる。そして延長前半15分、清水は枝村が左45度から右足でライナー性のクロスをゴール前に送ると、GK曽ヶ端はゴール前に飛び込んだ矢島の動きにつられ、ボールはだれも触れることなく、そのままゴール右隅に吸い込まれた。3-2。これで勝負ありかと思われたが、延長後半9分、鹿島はゴール前の混戦からマルシーニョが左足で押し込み、執念で3-3の同点に追いついた。しかし、ドラマはまだ終わらない。延長後半14分、市川のパスから右サイドを抜け出した兵働が左足に持ち替え、クロスを送ると、原が押し込み、みたび清水が勝ち越しに成功。トータルスコアは4-3。点の取り合いとなった死闘を制し、清水がベスト8進出を決めた。
(取材・文 西山紘平)
天皇杯は15日、各地で5回戦7試合を行い、前回王者の鹿島アントラーズは清水エスパルスに延長戦の末、3-4で敗れ、連覇の夢を断たれた。120分間の激闘を制した清水は12月20日の準々決勝でF東京と対戦する。
DF内田篤人が日本代表遠征のため不在の鹿島はDF増田誓志が代役に入った。システムは4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から増田、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤は青木剛と中後雅喜のダブルボランチで、右に野沢拓也、左に本山雅志、2トップは興梠慎三とマルキーニョスの組み合わせだった。
清水も日本代表FW岡崎慎司、DF高木和道が不在。4-2-3-1のGKは西部洋平、4バックが右から市川大祐、青山直晃、児玉新、山西尊裕と並んだ。中盤は山本真希と伊東輝悦のダブルボランチ、右に兵働昭弘、トップ下に枝村匠馬、左に原一樹が入り、矢島卓郎が1トップを務めた。
互いにショートパスをつないで攻撃を組み立てる両チームの激突は、攻守がめまぐるしく変わる一進一退の攻防となった。前半17分、清水は兵働の左足ミドルがDFに当たってコースが変わるラッキーなゴールで先制。しかし鹿島も同27分、中後のFKのこぼれ球を伊野波が左サイドから頭で折り返し、増田が押し込んで同点に追いついた。
清水はパスを回してサイドからチャンスを伺うが、なかなかシュートまで持ち込めない。鹿島は高い位置からプレッシャーをかけ、ボールを奪うと速攻でゴールを襲ったが、清水守備陣も体を張った対応でしのぎ、前半は1-1で折り返した。
後半、先手を取ったのは鹿島。PA内で本山がGK西部に倒され、PKを獲得すると、マルキーニョスが落ち着いてゴール左に叩き込み、開始5分で逆転に成功した。
1点を追う立場となった清水は攻撃に人数をかけ、同点ゴールを狙うが、サイドからのクロスに正確性を欠き、なかなかチャンスをつくれない。後半18分には兵働の右クロスを枝村が逆サイドからヘディングで狙ったが、シュートはGKの正面に飛んだ。
鹿島にもカウンターから追加点を決めるチャンスはあった。後半27分、32分と立て続けに野沢が決定機を迎えたが、シュートは枠を捉えきれない。同34分には右クロスをマルキーニョスが頭で落とし、本山が右足ボレーで狙ったが、GK西部が鋭い反応でゴールを守った。
ピンチの後にはチャンスあり。清水は後半35分、山本真が右足の豪快ミドルをゴール右上に叩き込んで2-2の同点とし、試合は延長戦に突入した。
鹿島は延長前半13分、延長戦から出場のFW田代有三がPA内から右足でシュートを打つチャンスもあったが、GK西部がファインセーブを見せる。そして延長前半15分、清水は枝村が左45度から右足でライナー性のクロスをゴール前に送ると、GK曽ヶ端はゴール前に飛び込んだ矢島の動きにつられ、ボールはだれも触れることなく、そのままゴール右隅に吸い込まれた。3-2。これで勝負ありかと思われたが、延長後半9分、鹿島はゴール前の混戦からマルシーニョが左足で押し込み、執念で3-3の同点に追いついた。しかし、ドラマはまだ終わらない。延長後半14分、市川のパスから右サイドを抜け出した兵働が左足に持ち替え、クロスを送ると、原が押し込み、みたび清水が勝ち越しに成功。トータルスコアは4-3。点の取り合いとなった死闘を制し、清水がベスト8進出を決めた。
(取材・文 西山紘平)