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鹿島が2連覇達成!試合後の選手コメント

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[12.6 J1第34節 札幌0-1鹿島 札幌ド]

 J1第34節は6日、各地で9試合を行い、首位の鹿島アントラーズはMF野沢拓也の決勝点で札幌に1-0で競り勝ち、2年連続6回目のリーグ優勝を果たした。
以下、試合後の選手コメント

<鹿島>
●FW興梠慎三
「うれしいです。自分の作った目標(シーズン10得点)は達成できなかったけど、チームの目標である優勝を達成できてうれしい」
―試合の入り方は?
「立ち上がりはみんなパッとしなくてまずいかなと思ったけど、後半は集中してできた。タクさん(野沢)の1点で落ち着いた。助かった」
―ロングボールを多用してリスクを負わないプランだった?
「そういうのはなかったんだけど、なかなかうまくいかなくて。緊張だったのか、僕も前半はダメだった。FWが最近点を取れてなくて、すごい取りたかったけど、残念。前でタメをつくって、キープしないと中盤も上がれないし、テンポの悪い流れになる。後半はそれがうまくできたと思う」
―今季は北京五輪のメンバーから落選したが、チームでは先発に定着した。飛躍のシーズンだった?
「この1年、いろいろあったけど、プロ4年目で一番楽しい年だった。優勝できて、先発でも出れて。2ケタゴールはできなかったけど、もう1回、来年の目標を立ててやっていきたい」

●MF野沢拓也
―優勝を決めるゴールだが?
「たまたまですよ。勝てない時期もあって、ここでもう一度踏ん張るというか、こういうところで中盤前の(本山と)2人がやらないと、というのはあった。それが結果につながった。立ち上がりから相手が前に前に来ていてやばいなと感じていた。とりあえずシュートを打っていこう、相手を下げようと思っていた」
―シーズン中盤は試合に出られない時期もあったが?
「いろんな選手が出られなかったりするけど、俺も年齢は上の方だし、もっと若い選手もいる。出られなくてもコンディションだけは維持しようと。チャンスが来たときにどれだけ力を出せるか。そのことだけを考えていた」
―監督からの指示は?
「特にないけど、自由にやっていいという感じで。自由にやらせてもらった」
―去年の優勝とは違う?
「ここにきて、1-0でも勝てる試合ができたのは大きい。ひとりひとりの能力が高いということだと思う」

●MF本山雅志
「札幌まで来てくれたサポーターのためにも勝ちたかったし、それを実行できてよかった」
―監督の様子は?
「今日は泣いてなかった(笑)。冷静でしたね。試合前は“自信を持って戦おう”と、それだけだった」
―1年を振り返って辛かった時期は?
「ACLをはさんで勝てない時期もあった。リーグは優勝できたけど、ナビスコもACLも天皇杯も敗退したし、悔しかった。来年はリベンジしたいし、JリーグチャンピオンとしてまたACLを戦っていきたい」
―去年は劇的な逆転優勝で、今年は自力優勝だったが、違いは?
「それはそれで難しい部分もあったけど、今日はみんな体を張ってやっていたし、1年間目指していたものを出せたと思う」
―試合の入り方は?
「向こうはホームで積極的に来たけど、そういうのもビデオで見ていたし、しっかり対応できたと思う。立ち上がりはロングボールが多くなって、途中からはコントロールするようにちょっとボールを長く持って落ち着かせることを考えた」

●MF中後雅喜
「もう少し真ん中からくさびを入れたらよかったかなと思う。相手はサイドをケアしてきていたから。でもタクさん(野沢)が点を取って気が楽になった。チームも落ち着きだして、そういう意味ででかかった」
―連覇のプレッシャーはあった?
「優勝して当たり前というか、そういう状況でプレッシャーは感じていた」

●MF青木剛
「今年初めて代表にも呼ばれて、試合にも少し出してもらって、Jリーグでは感じられないことを感じることができた。ACLでもオーストラリアは手ごわいなと思ったし、サッカーはこれで終わりじゃない。サッカー人生は続いていくし、これからが大事。でも今はシーズンが終わったばかりなので、ゆっくり休んで、優勝をかみしめたい」
―優勝を確信したのはいつ?
「1点取ったけど、相手のカウンターも脅威になっていたし、試合が終わるまでは優勝のことは考えず、試合に勝つことだけを考えていた」
―1-0で勝ち切る強さがあるが?
「前節もその前も1-0のゲームで、1点あれば、注意と集中さえしていれば行けるという流れはあった。試合の中で最低限やることははっきりしているし、それにプラスしてハードワークだったり、汗をかくプレーだったり、献身的にやるというのが売りになっている。それを出せた試合は結果が出ているし、その積み重ねが優勝になったと思う」

●DF内田篤人
―去年は優勝が決まって泣いていたが、今年は冷静だった?
「去年が盛り上がりすぎた。今日はホッとした。去年、浦和がこういうところでやられていたので、チームの雰囲気はよかったけど、足元をすくわれないか、そういうのが頭にあった。先制点が取れて楽になった。この試合だけ見ると、内容は良くない。もっと圧倒していいし、もっと点も取れた。もうちょっと鹿島は強いというのを札幌の人に見せたかった」
―今年を振り返ると?
「ケガもしたけど、それもいい経験になったのかな。チームがコロコロ変わるのは大変だったけど。シーズンを通して安定したプレー、最低限の仕事はできたと思う」
―来年も過密日程になりそうだが?
「大変だと思うけど、そういうのの繰り返しだから。若いから大丈夫。まだ20歳だから」

●DF岩政大樹
「達成感はあります。去年とは全然苦しみが違った。追いかけていく立場とは全然違うし、プレッシャーを感じながらやっていた。優勝チームとして今年挑んで、チーム自体がいいスタートを切ったこともあって、相手の試合の入り方も去年と違った。苦しいところはあった。勝ち点は去年より少ないけど(昨季は72、今季は63)、間違いなく去年より強い戦いができたと思う」
―去年より強いというのは具体的に?
「強いという言葉でしか言い当てられない。こういう立場にならないと分からないことだと思う。去年、一昨年との違いを感じる強さだった。他の言葉で言うのは難しい」
―来年の目標は?
「(リーグ)3連覇はもちろんしたいけど、アジアの規模もまた変わるし、そっちのタイトルを狙いたいなというのはある」

●DF新井場徹
「まず守備から入って、ノーリスクで結果重視でやった。立ち上がりはちょっとバタバタしたけど、あそこでタク(野沢)が決めてくれて楽になった。そのあとも何回かチャンスがあって、そこで決められればよかったけど、結果が出てよかった。今はまだ喜びというか盛り上がりがない気もするけど(笑)。まあ、うれしかったです(笑)。アジアにしろ、ナビスコにしろ、天皇杯にしろ、今のチームのポテンシャルならどれを狙ってもおかしくない」

●MF小笠原満男(スタンドから観戦)
「タク(野沢)の1点が大きかったと思う。ずっと苦労してきたタクがここで結果を出したというのが、このチームの象徴だと思う。ずっと我慢してきて、最後に結果を出した。自分も試合に出たいと思うし、みんなそう思ってやっている。1年を通して見ると良くない時期もあって、去年優勝したという難しさもあったけど、その中で勝っていく強さというのを身に付けることができたと思う。そういう強さをもっと付けて、来年はダントツで優勝したいし、ACLもその先(クラブW杯)も見て、全タイトルを獲れるようにみんなで戦っていきたい」

(取材・文 西山紘平)

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