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[Jユース杯]後半4発!G大阪が「大阪ダービー」制し戴冠!

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[12・27 Jユースカップ決勝 C大阪U-18 2-4 G大阪ユース 長居]

 史上初となった決勝での「大阪ダービー」はガンバ大阪ユースが逆転V! クラブユースチーム日本一を決めるJユースカップは27日、大阪長居スタジアムで決勝が行われ、G大阪ユースがセレッソ大阪U-18に4-2で勝利。6年ぶり4回目の優勝を飾った。2点差をひっくり返しての逆転VにG大阪・松波正信監督は「選手がよく戦ってくれた。苦しい展開だったが、選手がピッチの中で何をするのか判断してやってくれた。攻撃的なサッカーをして勝てたのは良かった」と選手達を讃えていた。

 決勝はともに4-4-2の布陣。初の決勝進出、ホームスタジアムである長居決戦の舞台に勝ち上がってきたC大阪は、トップチーム昇格が内定している山口螢がダブルボランチの一角、同じくトップ昇格内定の丸橋祐介が左MFに配置された。F東京U-18との準決勝で同点、決勝ゴールを決めているFW永井龍は準決勝と同じく“スーパーサブ”としてベンチスタートとなった。
 一方、6年ぶりの優勝を狙うG大阪はトップ昇格内定のFW大塚翔平とFWブルーノ・カスタニェイラを2トップに配置。同じくトップ昇格のDF菅沼駿哉はCB、注目のU-16日本代表MF宇佐美貴史は左MFのポジションに入った。

 昨年準Vの柏U-18、同優勝のF東京U-18と優勝候補を攻撃力で連破してきたC大阪と、準決勝までの3試合で14得点を挙げているG大阪の一戦。先制点が生まれたのは前半33分だった。相手に押し込まれる展開を打開するために直前の31分に永井を投入していたC大阪は、左サイドからの縦パスで抜け出した山口がGKとの1対1から右足で落ち着いて決め先制。G大阪MF田中裕人のシュートがゴールポストを叩いた直後に生まれた大きな一撃だった。
 C大阪はさらに後半4分、相手のバックパスをカットした永井が力強いドリブルで相手DF陣を切り裂き、そのまま右足でゴールを破る。やや劣勢だったC大阪が相手の隙をついて奪った2点のリード。だが、G大阪はひるまない。直後の6分、宇佐美が倒されて得たPKを大塚が決めて1点差に迫ると、7分にはMF神門拓弥と途中出場のDF山田幹也のコンビで右サイドを破り、最後はMF田中裕人がヘディングシュートでゴールへ突き刺した。

 わずか2分間での同点劇。これでG大阪は乗った。20分、右クロスのこぼれ球をC大阪FW中東優治に決定的な右足シュートを放たれるがゴールライン上でDFがクリア。すると27分だ。中央でワンツーを試みた田中とブルーノが相手DFをずらし、最後は途中出場のMF大森晃太郎が「(興奮して)よく覚えていない」という右足での勝ち越しゴール。そしてエース・宇佐美が試合を決めた。32分、G大阪は左サイドからボールをつなぐと、大塚のパスに反応した宇佐美が右足アウトサイドにかけた芸術的なダイレクトシュートでリードを2点とした。
 今大会全試合4得点以上という圧巻のタイトル奪取。この日は2点を先取された直後に一気にペースアップして成し遂げた同点劇、そして試合を決めた「個」のゴールとG大阪は今大会チーム、個人で得点力の高さを見せつけた。宇佐美は「今大会迷惑をかけていたので最後に取れて良かった。うれしい」。攻め勝ったG大阪の歓喜の雄叫びが大阪の空に響き渡った。

(文 吉田太郎)

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