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[選手権]広島皆実、数的不利乗り越えPK勝利(帝京vs広島皆実)

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[12.31 第87回全国高校サッカー選手権大会1回戦 帝京(東京A)0-0(PK4-5) 広島皆実(広島) 駒沢]

 駒沢陸上競技場の第1試合では、選手権通算6度の優勝を誇る帝京(東京A)と昨年度ベスト8の強豪・広島皆実(広島)が対戦。昨年の選手権2回戦と同じカード(広島皆実が2-0で勝利)となった戦いは、PK戦の末5-4で広島皆実が勝利。激闘を制した広島皆実は、徳島商(徳島)と1月2日に駒沢で対決することになった。

 「(広島皆実との対戦が決まった時は)よく知っているチームだけにやり難いな、正直(戦うのが)嫌だなと思った」。そう話した廣瀬龍監督(52)だったが、先にチャンスを掴んだのは帝京だった。前半6分、後方からのフィードに素早い飛び出しを見せたMF村松知輝(3年)がGKと1対1になりシュート。しかし落着きを欠いたのか、枠上へコースを逸らしてしまう。その後も帝京はペースを掴み、ピッチをワイドに使ってゆっくりと攻撃を組み立てた。178cmのFW小川駿輔(3年)や裏への飛び出しが早いFW奥山慎(3年)、MF高橋迪郁(3年)に合わせロングボールを放り込んではセカンドボールを拾い厚い攻撃網を張った。
 堅い展開が続いた前半17分、広島皆実に悲劇が起こる。中盤からのフィードに飛び出した帝京FW奥山に対して、広島の左SB崎原拓也(3年)がスライディングで阻止。これが危険なプレーという判定で一発退場になってしまう。10人となった広島皆実は、トップの一人FW金島悠太(3年)を下げ、MF秦和弘(2年)を投入。秦を左SBに入れ、それまでの4-4-2から4-4-1の布陣で戦う事になった。「10人になってから本当に苦しかった」。松岡祐介主将(3年)の言葉通り「堅守速攻」が強みの広島皆実は、堅守してカウンターを仕掛けても中盤で潰されるもどかしい時間を強いられた。シュート数は帝京の6に対し、広島皆実は僅か2本。前半は帝京が支配した。
 「10人となった事で個人のやるべき事がよりハッキリとし、選手達がそれ以上の動きをしてくれたのが逆によかった」。そう語った藤井潔監督(35)の言葉通り、広島皆実は選手一人ひとりがよく動き、後半から次第にポゼッションを高めた。ボール回しが安定したところで、両SBが果敢にオーバーラップしてクロスを入れるなどチャンスを作った。後半4分には、MF浜田晃(3年)がDFのクリアボールを強烈なシュート。同23分には、途中交代のFW山室亮太(3年)がゴール前でDFを振り切りフィニッシュした。一方、帝京は右サイドからの攻撃でことごとく突破に成功。MF村松やSB加藤諒(3年)らの連携と精度の高いクロスで打開を図った。決定的なチャンスは後半30分。MF村松が入れたクロスに合わせたFW小川が打点の高いヘディングシュート。しかし、これがポストに嫌われ不発。広島皆実は10人で懸命に守り、帝京と互角に渡り合った。
 0-0のまま突入したPK戦。「"勝てる"という確信みたいなものがあった」という主将の松岡はチームメイトを鼓舞し、最後の合戦に挑んだ。4-4となった6人目。広島皆実のFW山室が入れ、帝京のMF稲垣祥(2年)が外し、これで勝負が決した。数的不利を強いられた中でもPK戦でライバル・帝京にとどめを刺した自信を胸に、広島皆実は1月2日、2回戦・徳島商(徳島)との戦いに臨む。

<写真>6人目のPKを阻止したGK神舎宏に駆け寄る広島皆実イレブン
(取材・文 山口雄人)

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