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[選手権]勝利引き寄せた有言実行の1年生GK村井(四日市中央工vs筑陽学園)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[1.3 第87回全国高校サッカー選手権大会3回戦 四日市中央(三重)0-0(PK4-2) 筑陽学園(福岡) 駒場]

 このゲームの主役は四日市中央工(三重)の1年生GK村井泰希だった。「よし!!」と大声で叫び勝利を誓って臨んだPK戦。「相手の足の角度を見ていたら、右に飛んでくると分かった」という村井は、その言葉通り右方向に飛び、見事に1人目のキッカーを止めてみせた。村井のファインセーブに応えるように四中工は立て続けにシュートに成功。一方、このセーブで動揺した筑陽学園(福岡)は3人目のキッカーも枠上へ外し、四中工は4-2でPK戦を制した。
 
 「村井は178cmと身体は大きくないがセービング能力が高い。フィールドプレーも上手いんです。この数カ月でとても成長した選手です」。樋口士郎監督(49)はそう教えてくれた。村井がPKを見極めることができたのには理由がある。四中工では、PKの練習を取り入れており、PKスポットの3mほど後ろの位置にボールを置き、生徒達はそこからPKを蹴る練習をしてきた。「遠くからPKを蹴る練習していれば、本番になった時にゴールが近くに感じられる」と樋口監督。村井はその練習の1本1本を大事に観察してきたという。「(練習時)みんなが自分に向かってPKを蹴ってくる時に、蹴る人の足元をよく観察していたら、昨年の12月くらいからどちらに蹴り込んでくるか分かるようになった。1本目のシュートはだいたい止めてきた」と胸を張る。

 村井は有言実行の選手だ。GKになりたいと思い、小学5年でサッカーをはじめ、念願のGKになった。中学生時代にはテレビで中継されていた四中工のサッカーを見て「ここのサッカー部で選手権にでたい」と思い、希望通り入学。そして入学後の昨年夏前から晴れてレギュラーに抜擢された。「入学当初は3年生の正GKがいたが、転校して僕にチャンスが巡ってきたんです」。樋口監督曰く、「県内の学生は天然芝や人工芝のグラウンドのある高校に行きたがる。でも彼はうちのような土のグラウンドしかないような学校に来てくれて、おまけに毎日泥にまみれて練習してくれています」。泥にまみれて努力してきた成果が、自身初の選手権という大舞台で実を結んだ。

 次の準々決勝・広島皆実戦への意気込みを聞いた。「このまま無失点記録を続けたい。3年生の為にも120%の力を出して勝ちたいと思います」。5日の準々決勝、頼れる1年生に注目だ。

<写真>PKで1人目のシュートを止め、ガッツポーズを決めるGK村井泰希(1年)

(取材・文 山口雄人)

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