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【特集】09年J1ニューフェイスの決意(第3回、柏・仙石廉)

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 悩み抜いた末の決断だった。柏U-18から柏レイソルに入団したMF仙石廉(18)には、トップチーム昇格以外にも進路の選択肢があった。昨年8月にスペインで開催された第11回ビジャレアル国際トーナメントでMVPを獲得。正確な長短のパスを駆使したゲームメイクで現地スカウト陣をうならせ、昨年10月にはマジョルカ(スペイン)からアマ契約のオファーが届いた。

 「かなり迷った。どっちを選んでも後悔しそうで…」。高校卒業後、いきなり海外に挑戦するか、まずはJリーグで自分自身を成長させるか。熟慮に熟慮を重ねた結果、小学生時代からプレーする柏の黄色のユニホームに袖を通すことを決意した。「向こう(マジョルカ)では外国人枠に入ることになるし、プレーできるという確約がなかった。自分はとにかくプレーしたかった。サッカーがしたかった。プレーできる環境ということで決めた」。

 170cmの小柄な18歳には、まだ少年のあどけなさが残る。しかし、そんな外見からは想像もつかない芯の強さを持っている。18日の新体制発表会で大勢のサポーターの前に立っても臆することなく、冷静に立ち振る舞った。

 「自分のプレーをして、評価されれば試合に出られる。自分を全部出すことが一番大事。試合に出れるかどうかと言われたら自信はないけど、自分のプレーを出し切る自信はある。とにかく自分のペースでやっていきたい」。その言葉の裏には、持っている力を出し切りさえすれば、必ずチャンスはやってくるという確信もある。

 揺れ動いた気持ちにも、今はもう迷いはない。「自分の中で決断したので、もう大丈夫。頑張るしかない。今が大事なので」。まずはJリーグで結果を出すこと。そうすれば、その先は自然と見えてくる。「海外には行きたいと思っているし、また挑戦できる権利を得られるように頑張りたい」。Jリーガーの仲間入りを果たした喜びで胸いっぱいの初々しい高校生とは一線を画す雰囲気が、仙石が普通の高卒ルーキーとは別格であることを証明している。

<写真>マジョルカからのオファーを断り、柏U-18からトップチームに昇格した仙石廉

(取材・文 西山紘平)

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