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【特集】09年J1ニューフェイスの決意(第7回、F東京・中村北斗)

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 3シーズンぶりとなるJ1の舞台に胸を躍らせた。プロ入り後の5年間を過ごした福岡を離れ、FC東京に加入したMF中村北斗(23)は23日の新体制会見で「いよいよ始まるなという感じです」と心境を語った。

 満を持しての“カムバック”だ。06年シーズンはJ1で戦ったが、チームの降格により、過去2年間はJ2でプレー。その間も移籍を考えないことはなかったが、06年11月21日のU-21日本代表対U-21韓国代表の親善試合で右ひざ前十字じん帯を損傷。全治半年の重傷を負い、リハビリに専念せざるを得なかった。翌07年7月に復帰したが、直後に今度は右ひざの半月板を負傷。再び戦線離脱を余儀なくされる。結局、昨夏の北京五輪への出場も叶わなかった悲運の男は、しかし昨季はリーグ戦38試合に出場するなど奮闘。完全復活を印象付け、J1への再チャレンジを決意した。

 「一番のレベルアップになるのがJ1で試合に出ること。J1で他のチームと試合するのは楽しかったし、J1でやりたいというのはあった」。オフにはF東京のほか、横浜FM、千葉の計3クラブからオファーを受けたが、「自分に一番刺激を与えられるのがF東京だと思った。移籍するならF東京かなというイメージができていた」と迷いはなかった。

 昨季は国見高時代に任されていたボランチでプレーする機会が多かったが、プロ入り後はユース代表を含めて右サイドが主戦場だった。「福岡では(サイドに)なかなかボールが出てこない部分があった。左サイドに外国人選手がいて、自分は常に絞ってばっかで、サッカーが面白くなかった。それでボランチをやらせてほしいと言ったんだけど、F東京ならどんどんボールも出てくると思うし、サイドも楽しいかなという気持ちはある」。運動量を生かした攻撃参加と精度の高いキック。あるいは対人の強さ。ボランチ・サイド、どちらでも対応は可能で、本人も「ポジションにあまりこだわりはない。出られるならどこでも」と貪欲に語っている。

 国見高では全国高校選手権に3年連続で決勝に出場し、優勝、準優勝、優勝という華々しい経歴を誇る。当時の同級生であり、親友でもあるFW平山相太(23)がいることも、中村のF東京入りを後押しした。「一緒のチームでやりたいね、とはずっと話していた。あいつも調子がいいとき、悪いときがあったけど、常に気にしている存在だった」。中村から平山。高校時代、さらにはユース代表でも築き上げてきた阿吽(あうん)の呼吸は、F東京の新たな武器になるはずだ。

 「僕もあいつ(平山)も今年が勝負。そういう気持ちでやろうとは話している」。F東京は昨季からの継続性を重視し、即戦力の補強は中村のみに絞った。しかし、「(平山)相太にアシストできればいい」と“ホットライン”の復活を宣言する中村の存在が平山の能力を120%引き出すことにつながれば、「1+1=2」以上の力になるのは間違いない。
 
(取材・文 西山紘平)

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