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千葉・ミラー監督が優勝宣言、さらなるFW獲得も

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 ジェフユナイテッド千葉は2日、フクダ電子アリーナで新体制・新加入選手発表会見を行った。MF中後雅喜、MFアレックス、MF佐伯直哉、DF和田拓三、DF福元洋平の新加入5選手と、期限付き移籍から完全移籍に移行したFW深井正樹が出席。昨季チームを奇跡の残留に導いたアレックス・ミラー監督は今シーズンの目標を聞かれ、「それはバカげた質問だと思う。どの監督も1位で終わりたいという野望を持っている。この先、どうなるかは分からないが、そうなれるように頑張りたい。1位で終わりたい」と優勝宣言した。

 クゼ前監督の下でスタートした昨季は開幕11試合でわずか勝ち点2と出遅れ、降格危機に直面した。「今年はスタートダッシュできるようにしないといけない。去年のようなスタートにしてはならない」。昨季の二の舞は避けなければならないが、大量に主力が流出し、監督決定も1月までずれ込んだ昨オフとは状況がまったく異なる。

 昼田宗昭・強化シニアマネージャーが「去年の12月31日には全選手の契約更改が終了していた」と明かしたように、主力がひとりも他クラブへ移籍しない平穏なオフは、流出の歴史を繰り返してきた千葉にとって数年ぶりの“快挙”だった。「09年ということで、ごろ合わせでワクワク(0909)するシーズンにしたい」と昼田氏の口が滑らかになるのも無理はない。

 一方で、今オフは積極的に選手獲得に動いたが、さらなる補強も画策している。「FWのところは強めないといけないと思っている」とミラー監督。1トップに入ることが多いFW巻誠一郎は日本代表のW杯予選などもあり、どこまでフル回転できるか分からない。指揮官は「(リバプールのフェルナンド・)トーレスを獲ろうと思っているけど、来てくれるか分からない」と冗談交じりに話したが、昼田氏は「FWの関してはアプローチしているし、探している」と、即戦力となるFWの獲得に動いていることを明らかにした。

 昨年5月に就任したミラー監督は残留を至上命題にチームを立て直し、とにかく勝ち点にこだわるサッカーを展開した。クゼ前監督時代、11試合で2分9敗だったチームは、残り23試合を10勝6分7敗で乗り切り、ホームでは鹿島、名古屋、浦和も打ち破った。今季は開幕前の始動から指揮できるだけに、どんなチームに仕上がるのか期待感もある。

 「スピードを持ったプレーがしたい。早めに高い位置からプレッシャーをかけるチーム。そして得点を多く取り、失点も去年より少なくする。失点が少なくなればなるほど、成功につながっていくと思う」。そうチームづくりのビジョンを示したミラー監督。さらに進化した“チバプール”が09年シーズンの台風の目になるかもしれない。

<写真>新体制・新加入選手発表会見に出席した(左から)DF福元洋平、MF佐伯直哉、MF中後雅喜、ミラー監督、FW深井正樹、DF和田拓三、MFアレックス

(取材・文 西山紘平)

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