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内田の頭脳プレーで攻撃に好循環、「あえて上がらずに」

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[2.28 ゼロックス杯 鹿島3-0G大阪 国立]

 鹿島アントラーズの日本代表DF内田篤人(20)が頭脳プレーで快勝劇を呼び込んだ。オーバーラップから攻撃に絡むシーンはあまり見られなかったが、試合後、自らの判断で攻撃参加を自重していたことを明かした。

 「僕が上がらなかった分、前にスペースができて、前の人に自由にやってもらえた。あえて上がらずにいた」

 前半、G大阪の3バックのサイドにスペースが空いているのは分かっていた。しかし、自分が上がってそのスペースを埋めるのではなく、裏に抜けるスピードがあるFW興梠慎三、FWマルキーニョスに任せ、自分は後方からのフォロー役に回った。2トップがサイドに流れて起点をつくることで、相手守備陣を揺さぶり、攻撃に厚みを加えたのだ。

 前半39分の3点目も、ダニーロがボールを持ったとき、右サイドにはオーバーラップするスペースがあった。だが、内田は飛び込まず、興梠が中央から流れてボールを受け、ダメ押しゴールをアシストした。「今までならあそこに自分が入って、スペースを埋めちゃってた。自分が(スペースを)使わずに、他の人に使わせる。そこを意識した」。内田の策はずばり的中。ドリブルやクロスなど目立ったプレーはなかったが、あえて黒子に徹することで攻撃に好循環を生んでいた。

<写真>G大阪MF安田(13番)と激しくやりあった鹿島DF内田
(取材・文 西山紘平)

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