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鹿島が3連覇へ好発進、野沢&マルキ弾で浦和を一蹴

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[3.7 J1第1節 鹿島2-0浦和 カシマ]

 Jリーグが7日、各地で開幕し、カシマスタジアムでは史上初の3連覇を狙う鹿島アントラーズ浦和レッズを迎え撃った。鹿島は前半22分、MF野沢拓也のゴールで先制すると、後半6分にはFWマルキーニョスが追加点。浦和を2-0で一蹴し、3連覇へ絶好のスタートを切った。

 鹿島は4-4-2のシステムで、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹と並んだ。中盤は青木剛と本山雅志のダブルボランチで、右に野沢拓也、左にダニーロ。興梠慎三とマルキーニョスが2トップを組んだ。
 浦和も4-4-2で、GK都築龍太、4バックは右から細貝萌、坪井慶介、田中マルクス闘莉王、平川忠亮。鈴木啓太と阿部勇樹がダブルボランチを形成し、右にポンテ、左には17歳の原口元気が入った。2トップは田中達也と高原直泰だった。

 最初に決定機をつかんだのはホームの鹿島だった。左サイドに飛び出した興梠が野沢に落とすと、PA内に切れ込んだ野沢がマイナスの折り返し。マルキーニョスは完全にフリーだったが、トラップが大きくなってしまい、前線から自陣ゴール前まで戻ってきていた田中達がスライディングでクリアし、CKに逃れた。
 浦和は原口が物怖じしないプレーでドリブルを仕掛け、冷静にパスをさばくなど中盤で細かくボールがつながる場面もあったが、鹿島の最終ラインは崩れない。
 逆に鹿島は右サイドバックの内田、右MFの野沢に加え、FWも右サイドに流れて数的優位をつくり、チャンスを生みだした。そして前半22分、右サイドでボールを持ったマルキーニョスが平川に1対1を仕掛け、ドリブルで抜き去ると、ゴール前にクロス。これに飛び込んだ野沢が倒れ込みながら合わせ、先制のゴールネットを揺らした。
 反撃に出る浦和だが、攻撃に連動性を欠き、なかなかチャンスをつくれない。前半34分、ポンテの右FKに合わせた闘莉王のヘディングもゴール上へ。前半ロスタイムにはポンテの右クロスから田中達が後ろに戻し、鈴木が右足で狙ったが、シュートはDFが体を張ってクリアした。

 1-0で折り返した後半の先手を奪ったのも鹿島。後半6分、鋭いカウンターから左サイドを駆け上がった内田が左足でサイドチェンジを送ると、これを受けたマルキーニョスがDFのプレッシャーが甘い隙を見逃さず、ドリブルから右足を振り抜き、ゴール左隅にねじ込んだ。
 2点のビハインドを負った浦和は後半12分、一気に2人を交代する。原口に代えてFWエジミウソン、平川に代えてMF山田暢久を投入。ポンテをトップ下に置き、田中達、高原、エジミウソンが前線に並ぶ4-3-3にシステム変更した。
 攻勢を強めたい浦和だが、鹿島はチーム全体に守備意識が高く、組織的な守備網を崩さなかった。セカンドボールへの反応も鹿島の方が速く、ゴール前で体を張る鹿島守備陣を浦和は最後まで破れなかった。
 鹿島は後半41分、ダニーロに代わってMF小笠原満男が登場。左ひざに重傷を負った昨年9月20日の柏戦以来となる実戦復帰を果たし、快勝発進に花を添えた。

(取材・文 西山紘平)

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試合記録
選手コメント
[鹿]1/2/3/4/5
[浦]1/2/3/4/5

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