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無敗名古屋に土、川崎Fが今季初勝利

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[4.4 J1第4節 川崎F 3-1 名古屋 等々力]

 昨季2位の川崎フロンターレがホームに同3位の名古屋グランパスを迎え撃ったACL勢対決は、MFヴィトール・ジュニオールとMF谷口博之、そして北朝鮮代表FW鄭大世のゴールにより3-1で川崎Fが勝った。

 今季リーグ戦未勝利の川崎F、今季無敗の名古屋ともに4-4-2システムで試合をスタートした。川崎FはGKが川島永嗣、4バックは右から森勇介、寺田周平、伊藤宏樹、村上和弘。中盤の底の位置に中村憲剛と谷口が入り、右MFが田坂祐介、左MFがヴィトール、2トップは鄭大世とジュニーニョが務めた。
 一方の名古屋はGKが楢崎正剛、4バックは右から田中隼磨、吉田麻也、増川隆洋、阿部翔平。中盤中央に中村直志と吉村圭司が構え、右MFがマギヌン、左MFが小川佳純、2トップは玉田圭司とダヴィが先発した。

 試合は互いが激しくゴールを狙い合う展開になった。序盤から吉村や阿部がミドルシュートを放つなど積極的にゴールを狙った名古屋は23分、小川が左サイドを単独突破。ラストパスに走りこんだマギヌンが体ごとゴールへ押し込み、先制した。だがカウンターから再三相手を脅かしていた川崎Fは直後の24分同点に追いつく。中村とのワンツーで右サイドを抜け出した森がラストパス。スピードに乗って飛び込んできたヴィトールがダイレクトで同点ゴールを押し込んだ。
 ピッチの両ワイドと縦のスペースを広く使って攻撃を展開する川崎Fは、27分にもジュニーニョとヴィトールが長い距離のワンツーを狙うなど、攻撃が加速。29分にはヴィトールの左CKをファーサイドの寺田が頭で折り返すと、中央へ走りこんだ谷口が頭でボールを打ち抜く。このシュートがゴール右上隅へと吸い込まれ、川崎Fが勝ち越しに成功した。
 先制した直後の5分間で逆転された名古屋だったが、この後セカンドボールを完全に支配し、波状攻撃を仕掛ける。緩急自在のドリブルで相手DFを翻弄したダヴィに田中のドリブル突破などで再三決定機を作り出し、川崎Fに攻撃機会を与えなかった。

 セカンドボールの攻防戦から劣勢立った川崎Fは後半開始から守備的MF横山知伸を投入して対応。高い位置でボールを奪いだした川崎Fはシュートカウンターから名古屋ゴールへと迫る。10分には中村のダイレクトのスルーパスから鄭が、13分にも中村のスルーパスからヴィトールが決定的なシュートを打ち込む。そして16分だ。敵陣で横山が相手ボールをカット。ドリブルで持ち上がった鄭がそのまま左足シュートを決め、3-1とした。
 2点ビハインドとなった名古屋は杉本恵太、巻佑樹とFWを立て続けに投入。玉田を左MF、小川を最終ラインに下げて攻撃を繰り出したが、43分に左サイドをドリブルで切り裂いた玉田のシュートがクロスバーに弾かれるなど、川崎Fから追撃のゴールが奪えず。今季初勝利を飾った川崎Fが、同時に名古屋に今季初黒星をつけた。

(取材・文 吉田太郎)

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