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大迫決勝弾で鹿島がついに首位浮上

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[4.12 J1第5節 F東京1-2鹿島 味スタ]

 J1第5節は12日、4試合を行い、味の素スタジアムではFC東京鹿島アントラーズが対戦。鹿島は前半1分にFWマルキーニョスが先制点を決めると、同15分に新人FW大迫勇也が待望のリーグ初ゴールを決め、2-1で競り勝った。F東京は前半40分にFW赤嶺真吾が2戦連発となるゴールで1点を返したが、あと一歩及ばなかった。

 F東京は4-2-3-1にシステム変更。GK権田修一、4バックは右から徳永悠平、茂庭照幸、佐原秀樹、長友佑都。中盤は今野泰幸と羽生直剛がダブルボランチを組み、右に石川直宏、トップ下に梶山陽平、左にカボレが位置し、前線は赤嶺真吾の1トップだった。
 鹿島はいつも通りの4-4-2。GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、パク・チュホ。中盤は青木剛と小笠原満男がダブルボランチを組み、左に本山雅志、右に野沢拓也。2トップはマルキーニョスと大迫勇也だった。

 試合は前半1分、鹿島がいきなり先制に成功する。相手CKのカウンターからマルキーニョスが左サイドでパスを受けると、ドリブルで中央に切れ込み、右足でミドルシュート。相手DFに当たってコースが変わり、ゴール右上に吸い込まれた。

 前半15分にはパクのスルーパスに反応した大迫がPA内左サイドに進入。鋭いターンでゴールを向くと、マークに来た羽生と佐原の間を強引に突破し、右足を振り抜いた。18歳の大型ルーキーが圧巻のリーグ初ゴール。7日のACLアームド・フォーシズ戦(4-1)に続く公式戦2戦連発で鹿島がリードを広げた。

 出足の速いプレスとピッチを広く使った攻撃でF東京を圧倒した鹿島だが、一瞬の隙を突かれた。前半40分、F東京は右サイドのスローインから羽生がクロスを上げ、赤嶺がヘディングでゴール。相手の集中が切れた隙を見逃さず、1-2と1点差に追い上げた。

 後半に入ると、過密日程の疲れか、鹿島の選手の足が止まり始め、F東京が押し気味に試合を進めた。後半2分、梶山の強烈な左足ミドルをGK曽ヶ端が前方にこぼすと、石川がつめたが、シュートは曽ヶ端の体に当ててしまう。直後の右CKでは石川のクロスに今野が右足ボレーで合わせたが、これも枠を捉えきれなかった。

 劣勢を強いられた鹿島だが、ボールをキープできるところではゆっくり時間を使い、チャンスと見るや素早いカウンターを仕掛けた。F東京の攻撃にも最後のゴール前では粘り強く耐え、同点ゴールを許さない。

 試合は緊迫した展開が続いたが、鹿島が1点のリードを守り切って2-1で勝利。したたかさを見せつけた王者が3連勝(公式戦5連勝)でついに今季初めて首位に立った。

(文 西山紘平)

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