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深井&巻弾、千葉が逆転でホーム初勝利

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[5.9 J1第11節 千葉2-1広島 フクアリ]

 J1第11節は9日、5試合を行い、フクダ電子アリーナではジェフユナイテッド千葉サンフレッチェ広島が対戦。千葉は前半11分に先制されたが、同39分にFW深井正樹、同44分にFW巻誠一郎がゴールを決め、2-1で逆転勝利。5試合ぶりの勝ち点3を手にし、今季ホーム初勝利を飾った。

 千葉は4-2-3-1のシステムで、負傷離脱していたMF中後雅喜が先発に復帰した。GK岡本昌弘、4バックは右から和田拓三、坂本將貴、ボスナー、青木良太。中盤は下村東美と中後がダブルボランチを組み、トップ下にアレックス、右サイドに谷澤達也、左サイドに深井正樹が入り、巻誠一郎の1トップだった。

 広島は3-6-1で、GK中林洋次、3バックは右から森脇良太、ストヤノフ、槙野智章と並んだ。中盤は森崎和幸と青山敏弘がダブルボランチを組み、右にミキッチ、左に服部公太。トップ下に高萩洋次郎と柏木陽介が位置し、佐藤寿人が1トップを張った。

 立ち上がりは広島が持ち前のパスサッカーで千葉を翻ろうした。細かくボールをつなぎながらサイドに展開。じっくりパスを回して、千葉のディフェンスにほころびができるのを誘った。

 前半11分には左サイドから中に切れ込んだ服部が佐藤寿にくさびを入れ、佐藤寿が柏木に落とす。柏木は最終ラインの背後に浮き球のパスを送ると、フリーで走り込んだ高萩がボレーで合わせ、幸先よく先制した。

 出はなをくじかれた千葉も徐々に広島のパスサッカーに対応し出す。広島はGKを加えた最終ラインからビルドアップするため、プレスもかかりやすく、ミスを誘発できた。前半18分には下村がパスカットから前線の深井に素早くフィードを入れるなどショートカウンターでチャンスをつくった。

 特に相手のボランチにプレッシャーをかけるアレックスと、広島の攻撃の起点となる柏木、高萩を自由にさせない下村の守備が効いていた。広島はボールをつないでもなかなかアタッキングサードに入れず、ストヤノフが長いスルーパスでチャンスを伺う程度で、なかなか決定機をつくれなくなった。

 そして千葉は前半39分、柏木のトラップミスを拾った下村がハーフウェーライン付近から一気に前線へロングフィード。深井がスペースに飛び出すと、前に出てきたGK中林の動きをよく見て、左足ダイレクトボレーをGKの頭上から叩き込み、同点に追いついた。

 さらに前半44分、中後の左CKをファーサイドの巻が頭でねじ込み、勝ち越しゴール。ここでもGKの中途半端な飛び出しから巻をフリーにさせてしまった。

 後半に入っても広島がボールを回す時間が長かったが、なかなか千葉のディフェンスを崩せない。千葉はトップ下にいたアレックスが後半になるとボランチに下がり、3ボランチ気味の守備的な布陣にシフト。しっかり守ってカウンターで追加点を狙った。

 広島は後半21分、和田のミスを奪うと、細かいパス交換から高萩がミドルシュート。ようやくいい形でフィニッシュまでつながったが、GKの好セーブに阻まれた。

 千葉は後半12分に谷澤、同23分に深井を下げ、MF工藤浩平とMF米倉恒貴を投入。早くも逃げ切りに入った。これで終盤は猛攻を浴びる展開となったが、最後のゴール前で粘り強く跳ね返す。

 広島は後半43分、PA内でこぼれ球を拾ったミキッチが右足で狙うが、シュートはゴール上へ。最後まで千葉の牙城を崩せず、1-2で公式戦9試合ぶりの黒星を喫した。

<写真>千葉の得点を決めた深井(9番)と巻(18番)
(取材・文 西山紘平)

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