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[ACL]「自分が全部壊した」、退場の小笠原は力なく…

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[6.24 ACL決勝T1回戦 鹿島2-2(PK4-5)FCソウル カシマ]

 すべての歯車は後半19分に狂い出した。1-1の後半5分にMF青木剛がCKに合わせ、勝ち越し弾。試合巧者の鹿島アントラーズであれば、このまま1点リードを守り切れるはずが、後半19分、MF小笠原満男が2枚目の警告で退場処分を受けたのが、悲劇の始まりになった。

 「迷惑をかけてしまったし、自分が試合を壊して…。試合も負けて、自分の責任だと思っている」。試合後、小笠原はそう力なく語った。

 フィジカルを前面に押し出すFCソウルはラフプレーも多く、ピッチの至るところで激しい競り合いが続いた。小笠原が退場になったシーンも球際の攻防で、「つぶしに行くつもりはなかった」が、腕が相手に当たったと判断され、警告を受けた。「(球際で)負けちゃいけないとは思っていたけど、やってはいけないことをやってしまった」と反省するしかなかった。

 10人になってもコンパクトな守備体形でFCソウルの反撃をしのいでいたが、後半33分にMFキ・ソンヨンに直接FKを決められ、2-2の同点に。延長戦に入っても決定機をつくっていたのは鹿島だったが、チャンスに決め切れず、PK戦で力尽きた。

 退場後は控室のテレビで試合の行方を見守っていた。「みんないいゲームをしていた。自分が壊してしまった。あれがなければ勝てたと思う。負けてなかったのに、自分が全部壊してしまった」。背番号40の主将は全責任を自分にかぶせ、ただただうなだれていた。

(取材・文 西山紘平)

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