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[Jの新風(8)]鹿島DF内田篤人

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[7・15 ナビスコ杯準々決勝第1戦 鹿島 1-0 川崎F カシマ]

 21歳の日本代表DFがリーグ戦で犯したハンドの借りをその「手」で返した。鹿島アントラーズDF内田篤人は、前半33分に決定機阻止のハンドという判定で退場したJ1第16節・川崎フロンターレ戦(5日)以来の先発出場。自身の退場により、チームに10人での戦いをさせてしまった責任について試合後「申し訳ない」と語っていた内田はこの日、しっかりと悔しさを晴らした。

 後半38分だ。鹿島は敵陣深い位置でスローインを得ると内田が勢いをつけたロングスロー。ニアサイドのダニーロに合わせたボールはダニーロの頭上を越えて1バウンドし、高く跳ね上がる。川崎F守備陣と鹿島のFW田代らの頭上を越えたボールに猛然と走りこんだMF小笠原満男がダイビングヘッドで押し込んだ。10日前ハンドで退場した内田は、その手で決勝点をアシストした。

 歓喜の輪には加わらず、決勝ゴールをライン際で静かに喜んだ内田。2週間後に行われるアウェーでの第2戦、内田は因縁の地で再び勝利をもたらす。
 
※この連載企画では、ナビスコ杯のニューヒーロー賞候補選手の中で、各試合最も活躍した選手を取り上げていきます。

<写真>鹿島DF内田
(取材・文 吉田太郎)

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