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ラスト20分で3失点、岡田ジャパンはオランダに屈す

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[9.5 国際親善試合 オランダ3-0日本 エンスヘーデ]

 オランダ遠征中の日本代表は5日、FIFAランキング3位のオランダ代表と初対戦。前半は高い位置からのプレスがはまり、互角以上に渡り合ったが、後半に入ってバランスが崩れ、運動量も落ちると、立て続けに3失点を喫し、0-3で敗れた。日本は9日にユトレヒトでガーナ代表と対戦する。

 日本は6月のW杯アジア最終予選で採用した4-3-3の布陣を継続。注目のMF本田圭佑はベンチスタートで、最終予選で結果を残したベストメンバーを起用した。
 オランダも4-3-3で、トップ下にウェズレイ・スナイデル、左サイドにアリエン・ロッベン、右サイドにロビン・ファン・ペルシー、中央にディルク・カイトを配置した。
[スタメン&布陣はコチラ!!]

 日本の出足は良かった。積極的なプレスで高い位置でボール奪取を狙い、オランダのミスを誘う。エンジンのかかりが遅いオランダを押し込み、ゴール前でチャンスもつくった。

 前半3分、MF中村俊輔の縦パスに反応したFW岡崎慎司はトラップミスでチャンスを逃す。同16分には中村俊の右クロスを逆サイドのMF中村憲剛が左足ボレー。その1分後には相手のパスミスからボールを奪った岡崎がドリブルで持ち込み、右足で狙ったが、枠を捉えきれなかった。

 最大のチャンスとなったのは前半20分のシーン。細かくパスがつながり、最後は左サイドからDF長友佑都が落としたボールをMF長谷部誠が左足で狙ったが、惜しくもゴールはならなかった。

 オランダは前半25分、大きな展開から右クロスを受けたファン・ペルシーが左足でシュート。ようやくチャンスをつくったが、フリーで放ったシュートはゴール上に大きく外れた。

 狙い通りの試合運びで前半を終えた日本だったが、後半は試合展開が一変する。ハーフタイムにFW玉田圭司を下げて本田を投入したが、この交代が中盤の機能不全を引き起こした。前半のような連動したパス交換が見られなくなり、攻撃が単発に。守備でもバランスを崩し、スタミナ切れもあいまってプレスがかからなくなった。

 反対にオランダは後半から投入されたFWエルイェロ・エリアが日本の右サイドを攻略する。ロッベンに代わって左FWに入ると、守備に難のあるDF内田篤人を翻弄。プレスが空転したことで、最終ラインも下がってバイタルエリアが空き、オランダに自由に攻撃させることになった。

 後半24分、右CKのこぼれ球をデ・ヨング、エリアとつなぎ、最後はファン・ペルシーが左足で先制点。その4分後にはスナイデルが豪快な右足ミドルで追加点を奪った。

 日本は後半26分に中村憲を下げてFW興梠慎三を投入していたが、流れは変わらない。オランダに移ったペースを奪い返す力も選手には残っておらず、漫然と時間だけが過ぎていった。

 後半42分にはサイドを大きく振られ、エリアの左クロスからFWクラース・ヤン・フンテラールが右足ボレーでダメ押し点。終わってみれば0-3と実力差通りの完敗だった。

<写真>左から川島、頭を垂れる長谷部、険しい表情の遠藤、中澤、岡崎

(文 西山紘平)

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