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[高校MOM_71]浦和ユースGK中村隼(3年)_成長したU-18代表がゴール護る

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.21 全日本ユース(U-18)選手権決勝T1回戦 東京Vユース 0-1 浦和ユース ひたちなか]

 九州王者・東福岡高に5発を浴びせて勢いに乗る東京Vユース攻撃陣の前に、U-18日本代表の守護神が立ちはだかった。浦和レッズユースGK中村隼は前半4分、5分と立て続けに迎えたピンチを落ち着いたセーブで逃れると、前半26分に東京V・MF窪田良がフリーで放った左足ミドルもワンハンドではじき出した。後半も枠を捉えたMF小林祐希の左足FKなどを的確に処理。試合終盤にやや集中力を欠きかけた時間帯もあったが、それでも相手の強力攻撃陣を無得点に抑えた。

 昨年U-17日本代表にも選出されていた中村だが、今季序盤は出場機会を得られない時期もあった。だが、「ポテンシャルは高いけど出せない部分があった。でも(U-18日本)代表に呼ばれたりする中で自信をつけてきたと思う」と堀孝史監督が振り返ったように、メンタル面の成長とともに安定感が向上。この日は「前半の危ないところを防いでくれた」と指揮官からも讃えられるプレーなどでチームを勝利へ導いた。

 U-18日本代表の布啓一郎監督が視察する中で完封勝利を収めた中村は「きょうは全体的によかったと思う。FKなどもしっかり対応できた。(布監督のことは)来ていることも意識しなかったけど、見られていたのならば、ゼロで抑えたことがアピールになれば」と胸を張った。そして準々決勝以降の戦いへ向けては「ひとつでも多く勝ちたい」ときっぱり。抜群のシュートストップとスペースを的確にケアする判断力の高さを武器とする王者の守護神が、チームを再び勝利へと導く。

(取材・文 吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009

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