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横浜FMが狩野のロスタイム弾で逆転勝ち

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[10.17 J1第29節 横浜FM2-1名古屋 日産ス]

 J1第29節は17日、各地で7試合を行い、横浜・日産スタジアムでは横浜F・マリノス名古屋グランパスが対戦。1-1で迎えた後半ロスタイムにMF狩野健太が決勝弾を決めて、横浜FMが勝利した。名古屋はストイコビッチ監督が退席処分を受ける“トラブル”を起こした。


 横浜FMは4-4-2システムを採用。GKは榎本哲也、DFラインは右から天野貴史、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介が入り、中盤はダブルボランチに松田直樹と河合竜二、右MFに長谷川アーリアジャスール、左MFに狩野健太、2トップは渡邉千真、坂田大輔が組んだ。

 対する名古屋は日本代表FW玉田圭司が左肋軟骨骨折、DF増川隆洋がインフルエンザ、MF中村直志が出場停止など多数の主力が欠場。システムは4-4-2でGKは広野耕一、DFラインは右から田中隼磨、竹内彬吉田麻也、阿部翔平、中盤はダブルボランチに吉村圭司、三都アレサンドロ、右MFに杉本恵太、左MFにマギヌン、2トップは巻佑樹、ブルザノビッチが組んだ。オーストラリア代表から16日に合流したFWケネディはベンチスタートだった。

 先制点は名古屋だった。前半5分、後方からのロングボールに、攻撃参加して前線に残っていたDF吉田が飛び出し、GK榎本と1対1に。ループ気味のシュートで頭上を抜いて先制ゴールを決めた。

 前半30分、横浜FMが同点に追いついた。右サイドからのクロスに、FW坂田が飛び込み頭でゴールネットを揺らした。その後は、やや横浜FM有利で進んだ。同38分には河合、狩野とつなぎ、最後は長谷川が突進して右足シュート。相手にブロックされたが、ゴールエリアに侵入した。同40分には左サイドからFW渡邉がスルーパスに抜け出し左足でシュート。決められなかったが、積極的に攻めて行った。前半は1-1で折り返した。

 後半、名古屋はブルザノビッチに代えてMF小川佳純を投入。前線に動きのある選手を追加した。さらに名古屋は後半の早い時間から動いた。同18分にマギヌンに代えてFWケネディを投入。巻と“ツインタワー”を組んだ。

 横浜FMにとっては何としても勝って、J1残留をより確実にしたいところ。名古屋は21日に敵地で行われるACL準決勝第1戦・アルイテハド戦に向け、勝って弾みをつけたいという思いがあった。

 後半の終盤は、ホームの横浜FMがやや優勢だった。同22分にはMF狩野がペナルティエリア左で得たFKをゴール左隅へ蹴りこんだ。間一髪でGK広野に弾かれたが、惜しいキックだった。直後にはMF松田が左サイドを突破してクロス。クリアされたが、押し込んだ。

 横浜FMは後半26分、FW渡邉に代えて193cmの金根煥を投入。FWに据えた。対する名古屋も同27分、MF杉本に代えてFW津田知宏を投入。右サイドに入れて、サイドの攻防を活性化させようとした。

 横浜FMは後半37分、MF長谷川に代えて33歳ベテランMF清水範久を投入。けがから復帰の清水は、3月21日の柏戦以来の出場だった。

 後半40分、名古屋のストイコビッチ監督がラインを割ったボールを、横浜FMゴール内に蹴りこんだため退席処分になった。直前のプレーの判定に不服を示したと見られる。

 終盤、カウンターの応酬になった。横浜FMは後半43分、スルーパスにFW坂田が抜け出し、右足でシュートを放つが、GK広野のファインセーブに防がれた。そしてロスタイムにドラマが待っていた。MF狩野がペナルティエリア中央で、右サイドからのグラウンダーパスに左足を一閃。見事に逆転ゴールを突き刺した。試合はそのまま2-1で横浜FMが勝利。勝ち点を40に伸ばした。

<写真>決勝点を決めた横浜FM・MF狩野と祝福するFW坂田(11番)
(取材・文 近藤安弘)

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