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平山がデビュー戦でハット!!若きA代表が鮮やか逆転勝ち

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[1.6 アジア杯予選 イエメン2-3日本 サヌア]

 FW平山相太(F東京)がA代表デビュー戦でハットトリックを達成した。日本代表は6日、アウェーでイエメンと対戦。前半13、39分に失点するまさかの展開となったが、負傷したMF山田直輝(浦和)に代わって途中出場した平山が前半42分、後半10分、34分に得点し、3-2で逆転勝ちした。平山の爆発で日本はA組2位以内が確定。来年1月にカタールで開催されるアジア杯本大会への出場権を獲得した。

 日本は4-2-3-1のシステムでスタート。GK権田修一(F東京)、4バックは右から槙野智章(広島)、菊地直哉(大分)、吉田麻也(名古屋→VVV)、太田宏介(清水)と並んだ。中盤は山村和也(流通経済大)と米本拓司(F東京)のダブルボランチ、2列目は右から柏木陽介(広島→浦和)、山田、金崎夢生(大分→名古屋)と並び、渡邉千真(横浜FM)が1トップに入った。

 山田、金崎を除く先発9人がA代表デビューとなった若き日本代表は、いきなりアウェーの洗礼を受けた。前半13分、MFアルウォラフィの右CKからDFアルアケルがヘディングシュートを叩き込み、イエメンが先制。ビハインドを負った岡田ジャパンにさらなるアクシデントが襲う。

 前半17分、山田が後方から危険なスライディングタックルを受け、右足首を負傷。ピッチの外に運び出され、そのまま平山に交代した。

 渡邉と平山の2トップに変更した日本は前半23分、金崎のスルーパスを受けた平山が左足で狙うが、枠の外へ。なかなかリズムに乗れずにいると、前半39分、まさかの2点目を喫した。イエメンのMFアボドに左足の強烈なミドルシュートを叩き込まれ、0-2。思わぬ展開となった。

 ここで気を吐いたのが、山田の負傷で出番がめぐってきた平山だ。失点直後の前半42分、金崎の左CKに打点の高いヘディングで合わせ、1点差に。前半ロスタイムには相手FKのこぼれ球からDFバレイドのシュートがポストに弾かれる運も味方し、前半を1-2で折り返した。

 岡田武史監督は後半開始から山村に代えてMF乾貴士(C大阪)を投入。柏木がボランチに下がり、乾が右サイドに入った。さらに槙野と菊地のポジションも変更し、菊地が右サイドバックに移ると、サイドを起点にチャンスをつくり、試合の主導権を握った。

 後半10分、右サイドを突破した乾がゴール前に折り返すと、こぼれ球を拾った平山が反転しながら左足シュートで押し込み、2-2の同点に追いついた。乾は切れ味鋭い動きでチャンスを量産。後半25分には柏木のスルーパスに抜け出してシュートを放つなど完全に試合の流れを変えた。

 そして後半34分、右サイドにポジションを移していた金崎が逆サイドに大きく展開すると、渡邉がゴール前に折り返し、平山が左足ボレー。平山のハットトリックで、ついに逆転に成功した。

 日本は後半40分に渡邉に代えてFW永井謙佑(福岡大)を投入。最後まで集中を切らさず、3-2で逃げ切った。結局、計11人がA代表デビューを飾った若き岡田ジャパン。0-2から試合をひっくり返し、その中でも緊急出場でハットトリックを達成した平山の決定力が際立つ試合となった。

<写真>A代表デビューをハットトリックで飾ったFW平山
(文 西山紘平)

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