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[高校新人戦]ソツなく4発、市立浦和が雪辱の決勝へ:埼玉

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[2.20 埼玉県高校新人大会準決勝 市立浦和 4-0 浦和東 西武台高G]

 平成21年度埼玉県高校新人サッカー大会決勝のカードは西武台対市立浦和に決まった。20日に行われた準決勝第2試合で市立浦和が4-0で浦和東に快勝。昨秋の選手権県大会決勝で敗れている西武台と再び決勝を戦う権利を得た。

 市立浦和がMF森崇主将(2年)、浦和東が大型MF境拓(2年、登録はDF)と中盤に好選手を擁した両チームの戦いは市立浦和の快勝で終わった。決勝トーナメント2試合をともに無失点の両守備陣がともにほとんど穴をつくらず、試合内容にも大きな差はなかったが、得点機をことごとくものにした市立浦和が4ゴール。浦和勢対決を制した。

 先制点は前半23分。敵陣でボールを奪った市立浦和は左サイドを縦にえぐったMF安藤朝陽(2年)のラストパスを、ファーサイドからフリーで飛び込んだ1年生MF国津健太が頭でゴールへと押し込む。さらに38分には森の左FKを1年生FW山田悠策がヘディングシュート。これは浦和東GK星子雅典(2年)が何とか手に当てるがポストの跳ね返りをDF村田大地(2年)がスライディングで詰めて2-0とした。
 さらに前半終了間際にはオーバーラップしていたDF山崎匡(2年)のスルーパスに反応した山田が長身を生かして左足でねじ込み、3点差。一方の浦和東は前半ロスタイム、途中出場のMF野崎直輝(2年)の強烈な右足シュートがゴールを襲い、直後には左サイドを突いたMF谷之口寛斗(2年)のラストパスがゴール前に入るが得点に結びつけることができない。

 この日は決定力の差がそのままスコアに表れた。チャンスの数はそれほど変わらなかったものの、森主将とMF高橋尚紀(2年)中心にソツなく攻める市立浦和は、後半20分にも高橋の左CKから途中出場のMF北原潤希(2年)が頭でゴール。池田一義監督は「ゴールを獲るという意識は常に持たせている。(3-0で迎えた)後半にもしっかり1点を加えたことはよかった」と選手たちを讃えていた。

 市立浦和は昨秋の選手権県大会決勝で西武台に0-2で敗戦。前半はアグレッシブな守備から主導権を握り、再三決定機をつくりながら決めきれずに後半の2失点で敗れた。この日先制点を決めた国津は「大事な場面で決められるか、決められないか。その差の大きさを感じた」と振り返る。全国にいくために足りなかったモノ。4点を奪った後もベンチからは「もう1点取れ」とゲキが飛んでいたが、市立浦和の1点でも多く、貪欲にゴールを狙う姿勢は最後まで衰えなかった。

 守っても久野幹也と高木康平の1年生CBコンビを中心に無失点で終えた市立浦和。国津は「決定機を逃さなかったのは大きい」。西武台との決勝でもチャンスを逃さず、昨秋の雪辱を果たす。

<写真>後半20分、チーム4点目を奪った市立浦和MF北原(右)が山田(中央)と喜ぶ
(取材・文 吉田太郎)

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