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千葉が4-3-3のバルサスタイルに、佐藤勇「得点シーンはパーフェクト」

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[2.21 ちばぎんカップ 千葉1-1(PK4-3)柏 フクアリ]

 ちばぎんカップ史上最多となる1万4567人の観衆の前で、ホームのジェフユナイテッド千葉がPK戦にもつれ込む激闘を制した。今季のJ2で昇格を争うライバル同士の前哨戦。MF佐藤勇人は「柏はJ2でもトップのチーム。すごい大事な試合だった」と、その重要性を説いた。

 1-1のまま突入したPK戦の前には円陣を組み、「PKでも絶対に勝とう」とチームを鼓舞。「PK戦でも勝ち癖が必要だった。去年はそれがなかったから」と、結果にこだわった。

 サポーターの前で新たな可能性も示した。今季からシステムは4-3-3に変更。「バルセロナのイメージ」と言う通り、狭いエリアでパスをつなぎながら攻撃を組み立て、ボールを失えば素早く攻守を切り替え、高い位置からプレッシャーをかけた。

 前半36分の同点ゴールは敵陣でボールを奪ってから佐藤勇、FW深井正樹と細かくパスをつなぎ、最後はMFアレックスが決めた。「得点シーンは狭いところ、狭いところと突けた。パーフェクトに近かった」と狙い通りの形だった。

 「まずは狭いところを突く。ミスも出るけど、そこは切り替えでカバーする。そこでボールを失っても、選手が近くにいるから、すぐ守備にいける。そこからプレスに行けるから、無駄な体力も使わないで済む。見ている人も去年のサッカーとは違うなと思ってくれたと思う」。佐藤勇は胸を張った。

 密集地帯でもリスクを冒してパスをつなぎ、局面を打開する。大きな展開は少なかったが、「それも狙い通り」と迷いはない。クロスの精度を欠いたこともあり、フィニッシュにつながる形は少なかったが、あくまでパスサッカーを貫くつもりだ。

 狭いゾーンでのパス交換は相手に狙い撃ちされる危険と表裏一体で、ボールを取られて逆サイドに展開されると大ピンチに陥る可能性も高い。それでも佐藤勇は「今日のサッカーをやり抜く」と力説した。リスクを恐れない攻撃サッカー。1年でのJ1復帰へ新生ジェフが走り出した。

<写真>3年ぶりに復帰した千葉のMF佐藤勇人は精力的にプレー

(取材・文 西山紘平)

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